黒子のバスケ

□オリオンのままに 19Q
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俺は嫉妬深い


俺の恋人のアキラは女好きだ


すぐ可愛い子やキレイな子にベッラベッラ言って声かけにいくし…俺の事だって最初女だと思ってちょっかい掛けたと後日言ってるくらいだ


そういう文化を持つ友人とずっといたからきっと一生やめれないのだと自嘲気味に笑うアキラを見たら嫉妬をいちいちしてたら疲れてしまうだけだと思い嫉妬をしないように俺は努めた





いくら女に声かけても最終的に戻ってくるのは俺の隣だったしよく観察すればアキラは女に一度も触れる事は無いのを知った


俺にはベタベタ触れてくる。人前だろうと何だろうと


少しだけ優越感を感じている。アキラに全身で好意を伝えられて感じて嬉しくてしょうがない、と





だけど

今日俺たちが新レギュラーに選ばれたその場所でアキラが俺の前でマネージャーの桃井の頭を撫でたのだ。笑顔で、桃井は少し頬を染めててなんで俺じゃないのかと眼の前の光景が信じられなかった










それを見てぷつり、と糸が切れる音がした











今までずっと溜めこんでた嫉妬心が溢れて止め切れなくて緩くなった涙腺を必死に制止をかけてアキラを睨む事でなんとか抑える





…でもそれがいけなかったのかな






アキラが怒った顔のままずっと無言で俺を睨む

俺がついに泣きだしても変わらなくてどうしようもなく不安に駆られて縋りつく











ごめんなさい

アキラ

無視しないで










手を強めに引かれ嗚咽混じりに何度も言った。アキラの家についても、エレベーターの中でも泣きながら言った






俺は1度懐に入れた人間を手放す事を酷く恐ろしく感じてる


いま1番恐れてるのはアキラが俺から離れてしまう事。だから泣き落としでもいいからアキラを振り向かせなきゃいけないと使命感に似た何かが俺を占めていた








はなれてほしくない

俺の全部をあげたのに、簡単にはなれないで

アキラ、アキラ










嗚咽まじりに言うからちゃんと言葉になったか解らない
エレベーターの中で1度だけ目元にキスをしたアキラは怒った顔じゃなく一瞬だけ、


一瞬だけ確かに俺見て優しく微笑んだのを見てもっと、と強請った

でもすぐにキリッと顔を変えてまた怖い顔になってそのままアキラの家のソファに押し倒された


冷たい藍色が俺を見下ろすのが怖い

アキラが何で俺にここまで怒るのか理解できなくてまた涙が流れ落ちた








俺が嫉妬するのがいけないの?

わからない。わからないよ

なんでアキラ怒ってるの







俺がずっと謝り続けても「黙れ」の一言で切り捨てたアキラから送られたキスはいつも通り優しくて胸の奥が痛い

ヒリヒリと火傷の様に胸が痛くて直接触れてくる大好きな手の温度が気持ちいいのに、涙が止まらない







「っは、ぁ…ぅン!!」








練習着のまま帰ってきたから制服よりも簡単に肌に直接手で触れられ肌触りを堪能してる手付きに震える

それは恐怖からではなく度重なる性交渉による経験からの快感ゆえの震えだと俺は知っていた



鳩尾までTシャツは捲られすっかり汗の引いた腹を撫でまわすアキラの右手と性急に下半身を短パン越しに触れてくる左手に翻弄され始める





ちゅ、ちゅ

触れるだけのキスを繰り返すアキラは口から胸へと移り、敢えて捲らなかったTシャツ部分から俺の胸の突起に吸い付く


びくりと脈打つ体をさりげなく抑えながら時折甘噛みをする絶妙加減に腰が浮く。腹を撫でまわしてた手で浮いた腰に手を回し掴まれ身を捩ることさえ許されない






下半身への刺激は俺自身を撫でて輪郭をなぞるだけ。たまに鈴口を押すが下着が邪魔でもどかしい刺激に物足りなさを感じる


もじもじと足を擦り寄せるがそれを阻止する様にアキラが俺の足の間に体を入れた


起立した自身が低刺激の快感をひとつ残さず拾い上げたことが恥ずかしくて顔が熱い


大事な所には服越しにやんわり触れられ決して強くない快感に勃つことはできても達することなどできない

徐々に俺を追い詰めるアキラに抗議して遠まわしにいかせてほしいと頼む








「あっふ、ぅぅ〜!…アキラ、アキラ…じれった、ぁ」

「……そ。でも聞く気ないから」

「うああっ」







返されたのは素気ない返事と突然の胸の突起と俺自身への強烈な刺激

火花が散った様に錯覚する程強い刺激にびくびくと体が跳ねた


ようやく笑ったアキラの顔を見て強い刺激に荒く呼吸をする俺はふにゃ、と無意識に笑顔を向けてたらしくアキラが眼を見開いてた



数秒固まってたアキラが胸から顔をあげ俺の耳に口を近づけ低く欲を孕む声色で囁く

情事特有の低い声はこれから自分の身に降り注がれる意識を飛ばすほどの快楽へと突き落とすのだと遠まわしに伝えてて背筋がぞくぞくする





…なんでその声で俺の名前を呼んでくれないんだろう。それだけでイけそうなのに






「イきたい?」

「、…いきたいよ」

「なら自分で抜けば?」

「__」





あまりに冷たい言葉を言われ眼の前が滲む

アキラの顔見たいけれどもあの冷たく怒った顔に心を抉られる言葉を散々吐かれたら、と思えば見るのが怖い


でも大好きな体温に縋りたくてアキラの背中に手を回しTシャツを皺が出来るほど強く握る。咎める言葉は聞こえず慰める様に耳にあむあむと甘噛みされた


耳が弱い俺の吐息が、揺れる







…名前よんでほしい


セイジュっていつも通り呼んで俺を目一杯愛してほしい

甘やかしてほしい





すりすりとアキラの首筋に頬をよせると停止してた手の動きを再開させ下着越しで俺自身を弱い所を中心に上下に擦られ、手の動きに合わせて高い声が漏れる








「っあ、ぁあ、…ッく、んン!!」







カウパーが溢れ下着が纏わりつく感覚が気持ち悪い。それでも構わず擦りあげるアキラの手は速度を上げ逃げたくなり捩る体に全体重をかけ固定され頭を振って快感を逃がす


悲鳴に似た嬌声が俺から発せられるが頭は既に熱を吐きだしたいという本能に支配されたようだ






「無理、や、やああ!っま、まって…!」

「…ほら。イっちゃえ」

「ッ!やだぁああっいっしょが、い」

「へ?」

「え?」







アキラが顔をあげきょとんと俺を見下ろすのを見て同じ顔をした






え?アキラは怒ってたんだろう?

あんなに怒った顔して俺の言う事無視してたのに何で驚いてるの




しかも今「やべぇ反応しちゃったよ」って顔しただろう。アキラがソッポ向くのは罰が悪い時だって俺知ってるぞ



訝しげに上にいる挙動不審な奴を見ると一気に頭が冷めて違う視点からアキラを見る余裕が出来た所為かピンと考えついた言葉を呟く









「……演技?」









びくっ

あからさまに揺れた肩





…ふーん。そうなんだ?


今までのは俺を泣かす為の演技だって?





自然とつり上がる口元が不敵な笑みを浮かべれば徐々にアキラのヘタレが表情に表れ始める






「おいこら」

「はい」

「…こっちむけ、ばか」





俺から眼を逸らすアキラの頬に手を添え顔を強制的に向かせる

さっきまでの冷たい瞳は消え去り迷子の子どもの様な眼で不安そうにこちらを窺う姿に張り詰めてた空気が拡散

つい、笑いが零れる






「で?お前は俺を騙して何するつもりだったの」

「…勘違いさせたまま征ちゃんの苦手な体位で攻めようかと」

「上に乗る奴と足持たれる奴?」

「正解!いだだっ」






テンション高く答えた声に苛立ち添えてた手で頬を横に引っ張れば痛そうな声がした

すぐに解放してやり引き寄せ俺からキスを仕掛け驚くアキラが少し可笑しかった



ちゅ、ちゅ、と触れるだけの啄むだけのキスにずくりと腰が重くなる

ああそう言えば俺1人でイきたくないって駄々を捏ねたんだっけ

下着越しに触れるアキラの掌に勃つ自身を押し付ける様に腰を浮かせる。支える様に俺の腰に回ってたアキラの腕も浮きすぐに上から体重を掛けられソファに沈む

下着越しに触れてた筈が下着をずらして直接触れぞくぞくと伝わる感覚に悩ましげに眉をきゅ、と寄せ息を吐く









「ふ、あ…う」

「せ、征ちゃん?」

「んんン!も、いいからはやく抱けよ!ばかぁ!」





アキラに触れられて我慢できる訳ないんだから…お前も俺に触れてもう限界だろう?








そう付け加え上目使いにアキラを見つめる。感極まったのかうっとりと俺を見てやんわり微笑みかける

思わず顔を紅潮させた俺は悪くない。仕方ないだろ。不可抗力だ






「顔まっか。征ちゃんから誘った癖に」

「…うるさい。アキラのばか」





ぷい、と背けて現れた羞恥で赤い耳にかぷりと歯を立てられ霰も無い声がするりと出て聞かれてしまう






「…セイジュ」

「っ」

「このまま射れてオレの上に乗ってくれないか」

「ッ!耳、やめ」






俺の唯一の弱点といえる耳に吐息混じりに囁きトドメとばかり耳を舐め上げリップ音を立て口を離す





…駄目だ。アキラのこういう時の声が頭をぼーっとさせて訳が分からなくなる

実際今の俺は頬を染めぼーっとアキラを見てる。声とともにふわりと漂うアキラの髪の匂いが媚薬の様に降り注ぐ





すりすりとアキラの首筋に擦り寄り吸い付く。何着ても見える場所に咲いた華を見て嬉しくて笑う

嗜めることなく俺の頭を撫でつつ直接触れる手を動かし掌についたカウパーを用いて菊座を慣らし始める








「んく、うぁ…アキラっ…ッ」








最初の頃は指さえも拒んでいた

行為を重ねる毎に快楽を覚えたソコは今ではアキラを受け入れることに悦びを隠す事などなくなったらしい

1本2本…3本と指を入れられ探られてきゅうきゅうに締めてしまうのはもう無意識だ

前立腺を擦られ押され女のように淫靡に高い声を出す俺をアキラは困った様に笑って眉を下げる

快楽でゆらぐ視界の中アキラにしがみ付き胎内の指の動きにひくひくと震えながらもアキラを見上げる




…なぁに?








「セイジュのココ…感度よくなったな。オレとヤりすぎた所為か?」

「…お前いがい、とっうあン!…なんてシタことないか、ぁ!っら…」

「じゃやっぱオレの所為か。ハハ!…セイジュおいで」

「ふああっ、ん…、うん」







勢いよく指を抜かれ中途半端に来ていた衣類を全て脱がされ身を起こしてもらう

アキラも衣類を全て脱ぎソファの下に2人分の服がくしゃくしゃになって落ちた

ソファに仰向けに横になるアキラに手を引かれ薄く腹筋が割れる腹に跨り後ろ手でいきり立つアキラ自身を握り入り口にあてる為腰を少し上げた













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