黒子のバスケ

□オリオンのままに 7Q
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………やってしまった




間違い中の間違いだ、きっとそうに違いない

恐らく自分の人生至上黒歴史ランキングで上位にランクインした






よく犯罪者が「つい出来心で」と言う姿を画面越しに見て嘲笑った小学生の俺は今の俺を見下して嘲笑うだろうか







バッと口を覆いキスした時を思い出して勝手に頬に集まる熱を覚まそうと枕に顔を押し付け荒く溜息をひとつ












ちなみにここはアキラの家だ


制服をベタベタにしてしまった所為で家にも帰れず人に服を借りるのも気が進まず普段と同じ態度で『泊まっていく?』とアキラが提案してくれた事に自然と肯定していた



制服はこのマンション専門のクリーニングに出しといた。明日の朝には間に合うようで安心した










なので現在は来客用のベッドの上だ。隣の部屋は便乗した紫原が安らかに寝ている筈

紫原が大の字かいても大分ゆとりがあるベッドに眼をキラキラさせていたのは愛らしいと思ったのは俺だけか?





…大抵小悪魔なのは理解済み。振りまわされるのはアキラだけで十分なので対処法を把握しとかないと俺が疲労で倒れる







伊達に先生方に影で苦労人と呼ばれていない(ドヤァ)












「…ってそんな事どうでもいいんだよ」




妙な決意が脳内で飛び交ったがそれより優先順位が遥かに上の話題があるだろう


俺がよりにもよって






「…なんでキスしたんだ。俺は…」






アキラとキスしたこと










それがどうにも頭から離れない

ついでに言えばその時のアキラの表情だって離れないし案外柔らかいんだなとか睫毛長いとか考えれば際限なく出てきては思考を乱す








…いや思い浮かべた事なんか既に友達に向けるものじゃないだろう。なんだコレ中学○日記か!





相手が同性というのも問題だし第一相手があの藍澤アキラだ。俺はアイツの母親的ポジションだと最近思ってる







朝飯作ったり起こしたり早く着換えろと促したり機嫌悪くなったら慰めるし








…アレ介護?

とか思ったが今は混乱するだけだ。今のは無かったことにしよう













「…俺はホモじゃない。至って普通のドS系だ。ノーマルなんだ。そうなんだ。そうだといってくれ…!」














小声で縋る様に言う俺は本気で頭を抱え混乱してる





無様だと思うか?嘲笑ってる小学生の俺!
来年同じ眼に合うんだから覚悟してろ!






うーうー唸る俺はふと考えつく















あの時は何故かアキラが色っぽく見えて視線逸らせなくて吸い寄せられるようにキスした訳で


もう1度キスして何も感じなかったら









「…俺はホモじゃない?」











そう導き出した途端被ってた布団を剥ぎとりスリッパも履かずにこっそりと部屋を抜け出してた












その時はこれが最善だと信じ込んで




そして大事な事をすっかり忘れていることに気付かないまま








アキラの眠る部屋へと乗り込んだ











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