黒バス小説 詰
□夏色の写真。
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夏がよく似合う。
逃げていた俺が出逢った夏がよく似合う人。
これは、運命と信じていいのだろうか?
夏色の写真。 "雑貨屋での出逢い"
「いらっしゃいませ」
普通の一軒家の中はかわいらしい雑貨や、シンプルなもの バリエーション豊富で淡い色が店内で溢れていた。
ここの雑貨屋は行き詰まった時に来るといい、と聞いた。
そしてまさに今の俺は行き詰まっている最中だった。
写真家、なんて聞くとただ写真を撮って金にしていく みたいなイメージがあると思うが俺は違う。
金はいらないから好きに写真を撮らせてくれっつって
最近は東京の人気のないところをよくぶらついている。
「・・・あの」
「はい?」
「お一人なんですか?」
「あ、はい。よく聞かれます。すべて一人でやっているので新しいのが入るの遅いんですよ」
「・・・大変ですね」
「いえいえ」
親しみやすい。
それが彼の第一印象だった。
「失礼ですが、年齢を聞いても大丈夫ですか?」
「あ、24です」
「うそ、同い年ですか?!」
「まじすか!!?」
多分、そこから運命って始まっていたと思う。
火神side