やはり彼女はひねくれていたのだ。
彼女は言った。
「僕はただ素直で特徴のないだけの、ただの地味キャラさ」
納得した。
だって、仲の良かった友達に裏切られたとき、ボロボロと泣いたのだから。
(貴方はそんな彼女の第3112番目の理解者になってくれますか?)
しかし、僕は知ってしまった。
本当はまったく、微塵も、堪えてなどいなかったのに、泣く理由なんてなかったというのに
彼女は泣いていたんだ、と。
彼女は、ただ嫌だったのだ。
ありきたりに強がる≠サんな女の子として見られるのが。
流行っている、よくある主人公みたいな行動をするのが、嫌だった。
僕は思った。
―――――やはり彼女はひねくれていたのだ、と。