に
□今でしょ!
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ドンウヒョン…
俺好きな人できて…いや、好きな人っつーか、ヒョンなんだけど、ドンウヒョン?シン・ドンウ?いやマジふざけてるって思うかもしんないけどこれ結構本気で言ってて、無理だよな、ヒョンノーマルでしょ、だよね、付き合いたいとかじゃないからいいんだけど、なんていうか、一応?知っててほしかったっていうか、ほんと気にしなくていいし、今まで通りでお願いしたいです、いやマジで、全然気にしなくていいから。
「なにぶつぶつ言ってるの?」
!?!?
「べ、別にっっ!ラップの練習?してただけっていうか?」
くっそふざけんなよなんでいんだよノックぐらいしろよ!聞いてた?さっきのまさか聞いてた?嘘だろ泣くぞ俺泣くぞ、
「へぇ、聞かせて」
「む、無理!集中できない!」
「じゃあ、ここにいるけど気にしなくていいから、続けて」
「は…?」
って、もう横になるんだ。俺のそばに。ちょっと動けば触るくらいの、こんな近くに。
「ん?どした?」
「ヒョン…さっきの、なんて言ってたか聞こえた?」
「…いや?」
「そ、だよな、」
あれ?なんでショック?俺もしかして、ヒョンに聞こえてたらいいって思ってた?
「ソヌの声、羨ましい。かっこよくて」
「はっ…!?」
「はい、練習続けて」
かっこいい?って?俺のこの声のことそんな風に思ってるの、ヒョンって!
「いや、あれよ?俺よく言われるんだよ、イメージと違うって」
「んー?」
「顔と声が合わないって。ほら、俺の顔って、可愛い系っつーか?」
「あぁ、確かに」
確かに…?それって、俺の顔、可愛いって思ってるってこと…。
「ヒョンも、そう思う?」
「顔っていうか、まぁ顔もだけどさ、行動とか、表情が可愛いっていうか。ほら、それこそ小動物みたいな」
もうリスみたいな前歯はないけど、って笑うヒョン。
行動が可愛い?表情が?可愛い?そんなこと言われたら、俺もう、どんな顔してどんな動きしたらいいかわかんない。
なにコレどうしよう、めっっっちゃ恥ずかしい…!!
「行動とか表情だったら、あれじゃね?ほら、うちにはそういうの1番可愛いやついるじゃん」
「チャニ?あれはマンネだからそうしてていいんじゃ」
「ちげーよ!そうじゃ、なくて、アイツだよ、イ・サンドゥル…」
それがずっと気になってんのに。ヒョンがアイツばっか構うから、ずっと聞きたかったのに。
「…ソヌ、やっぱ可愛いと思ってるんだ?好きだよね、ジョンファンのこと」
「は…?ちが、いや、好きだけどそういうんじゃねーし…!」
「練習の邪魔してごめん。出てくよ。…傷心のクマは一人さみしく昼寝でもしますよ」
「え、待っ、ヒョン?」
え?なに?傷心のクマ?傷心?どういうこと?
俺がアイツを好きで…傷心…?
…いやいやいや、あれか?やっぱヒョンはジョンファンが好きで、俺もアイツが好きだと思って諦めるってことか?そういう意味の傷心か?お?
ほんとは、そうじゃないといい、って思ってるんだけど。
「…なに?」
いつの間にかヒョンの手を掴んでた俺が、答えを見つけられなくて焦ってる。
「っと…いや、その、やっぱヒョン、聞いててくんない?」
「でも俺がいたら集中できないでしょ?」
「集中できないってか…ちょっと、恥ずかしいだけ」
いや、ちょっとじゃないよ、すごい恥ずかしいよ。死にそう。
「…いいよ、聞いてる」
言おう。もう、伝えなきゃおかしくなりそうだ。玉砕なんて覚悟どころか、ほとんどダメもと。
それでもこのチャンス、逃したらきっと一生言い出せない。
最後まで言えたら、ヒョンはどんな顔するかな。
「ヒョン、あのさ、…俺、好きな人ができたんだ」
本気なんだ。笑うなよ、絶対。
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