ぱくす

□大人って何?
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「バロヒョン、男ってなに。」

「はっ…?」

「さっきメイクさんに言われたの。すっかり男になったねって」

「あぁ…」

「どう思います?」

だって男に「なった」って変だ。元から男として産まれてきたのに。

「男の子、から男になったんじゃない?ほら、子供から大人、みたいな!」

「じゃあ大人ってなに?」

「お…?」

「人っていつ大人になるの?20歳?お酒を飲んだら?ヒョンはいつ大人になった?」

「い、いや、よくわかんない、ごめんっ」

「えっ、あ、ヒョン!!」

逃げた。がっかりだ。バロヒョンなら、と思ったのに。


「な〜に遊んでんの?」

「ジニョンヒョン!質問してもいい?」

「ん?」

「ヒョンはいつ大人になりましたか?」



「えっ…?」


あれ?聞こえなかった?耳も遠くなりましたか、お爺さん?

「だから、ヒョンが大人になったのはいつですか?」



「えっ…?」


「…聞いてる?」

「き、聞いてる!ごめん、…」

もう…ジニョンヒョンまで何?

「ヒョンがいつ男になったかって聞いてるだけなのに」

「いや、ほら、そんな、その…、聞いてどうなるんだよ?」

「別に…いつかなって気になって」

なんで?聞いちゃいけなかった?


「えーっと…そういうことを聞いてるの?それとも俺の思考回路が…」

「そういうこと?どういうこと?」

ヒョンの思考回路がどうかしたの?

「コン・チャンシク、お前…」

「はい…?」

ジニョンヒョンが俺を見つめるから、俺もまっすぐヒョンの目を見つめた。


「…やっぱり、俺の考えが悪いみたいだ」

「なに?どういうこと?」

「いや、忘れて。あー、大人になったときね、うん、男になったとき。俺は…ひげが生えてきたときにそう感じたかな」

「え?」

「え、…?何か、違った?」

「そうじゃなくて…遠回しに言いすぎたかな。俺が聞いてるのは、ジニョンヒョンはいつ童貞卒業しましたかって」

「なんだ、俺の考えは合ってたのか〜…って!かか仮にもアイドルがっ!!こんなっ、こんなとこで!なんてことをっ…!」

「えっ、ヒョンまさかまだ…」

「違うよ!!!」

「まぁまさかね」

「あぁもう!チャニは知らなくていい!まだ子供でいいよ!」

「やだ〜、そんなのやだぁ〜」

「うん、いっそ赤ちゃんでいい!」


「ヒョン…」

「あ…ごめん、気を悪くした?」

「してないよ」

でもヒョンは俺を舐めてる。なんにも知らないって、そんな純粋なわけじゃない。

「ん…?チャニ…どうかした?」

「俺だっていつまでも子供じゃないのに」

「えっ、あ…っ、…」

いつも通り抱きついて、その後いつもとは違って、腰を密着させてみた。そして耳元で囁く。

「…当たってるね」

「チャ、チャナ…っ!!」

「ヒョンが俺を見くびってるからいけないんだ〜♪」

あ…失敗だったかな?もしかしたら警戒されちゃうかも。子供でいた方がなんとなしにヒョンの近くにいられたかもしれない。

う〜ん…先のことを考えられないって、やっぱり俺はまだまだ子供かな…。


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