いち

□「キブニ オッテヨ?」
2ページ/2ページ


「寝てるって…そんなに、しぼりとったんですか?」

「あぁッ…ちがう、よ…っ」

チャニは妬いたのか、ジニョンヒョンを少し乱暴に抱いてる。でもヒョンはそれでも気持ちよさそう。

「どうでした、弟に迫った、気分は…っ」

「ん…ぁっ…ソヌ…かわいかった…」

どきっとした。つい動いてしまった。多分、そのせいでドアがきしんだんだと思う。
二人のセックスを覗いてる俺に、チャニが気付いた。
目があって、少しして、なにか企んでるような顔をして、目を逸らされた。なに…?

「…俺より、かわいかった…ッ?」

「ひ、ぁぁあッ…ダメっ、チャナぁ!や、もぉ…いっちゃう、からッ」

チャニが、ヒョンを激しく揺さぶりはじめて、びっくりした。
ジニョンヒョンは、歌うときみたいな甘ったるい声で。もうのぼりつめそう。

「前、自分で触っていいよ、ヒョン…ッ」

「あぁぁっ…も、イっちゃ、っ…」

ヒョン、すごい、感じてる声。そんなに気持ちいいのかな…どんな感じなんだろ…。
あぁ、ヤバい、俺、なんか…



俺はその場を動けないまま、ヒョンがイくのを見届けてしまった。
ビクビク体を震わせるヒョンは、ほんとに気持ちよさそうで…羨ましいと思った自分がいた。
あんなに声をあげるほど気持ちいいこと、俺も、してみたい。

ふたりのセックスを目の当たりにして、刺激的すぎて、もう、普通の思考なんてとっくにとんでた。
ただ、好奇心と本能で、その快感がどうしても欲しかった。


ジニョンヒョンがシャワーを浴びにいって、チャニは俺のいるほうへ近づいてきた。
ドアを開けて、俺の存在を気にも止めず、ただ通りすぎて、寝転がった。

「…チャナ、寝るの?」

「ん…体力を使ったので…」

我慢できなくて。目を閉じたチャニの、そばまでにじりよって。

「チャナぁ…」

「なんですかぁ…眠い…」

「さっき、ジニョンヒョンとしてたろ?」

「してたもなにも、ヒョン、見てたじゃないですか」

そうだよ。そのせいなんだよ、こんなに体がアツいの…。

「ねぇ…俺にもして」

「俺とジニョンヒョンのを見て、してみたくなった、ってこと…?」

「なんだよ…わかってんじゃん。ヒョン、気持ちよさそーだった…」

俺が見てるのわかって、わざと、激しくしたじゃん。ずるいよ、あんなの。

「ジニョンヒョンといい…そろってビッチですか」

「…してくんないの?」

「ううん、します。だって俺たちのせいでしょ」

さすがしっかり者のマンネだな。責任とってくれるんだよね、ちゃんと。

「ヒョンさっきね、ソヌとえっちなことしたら欲しくなっちゃった…、って俺を誘ってきたんですよ」

「え…ジニョンヒョンが?」

そもそもヒョンはなんであんなことしたんだろうって、疑問だった。でもついに解けた。

「もともと俺が提案してみたんですけど」

「…お前か」

「あ、ヒョンにも聞いとこうかな。どうでした?ジニョンヒョンに迫られた気分は」

「ん…すっげーエロかった」

「俺が羨ましくなった?」

「だったら、俺は今ジニョンヒョンを抱いてると思わない?」

「あはっ、それもそうだ」

でも、それは許せない。って、チャニは俺の目を見て言って、やっぱりジニョンヒョンが好きなんだなと、今更思った。

「っあ、チャナ…」

「ジニョンヒョンはあげませんよ。俺のだから」

俺に後ろを向かせて、チャニは指を舐めて、後孔に触れた。そっか、ほぐしたりしなきゃいけないんだ。
面倒なんだな、男同士でするのも。それでもしてるんだからやっぱり、気持ちいいんだろうな…。
まだ熱に浮かされた頭では、期待だけが膨らんで。違和感はあっても不快感は感じなかった。

「ヒョン、指入れるから、力抜いて」

「ん…」

「素直ですね…調子くるっちゃうな」

だって、早くほしい。誰だって、気持ちいいことは好きでしょ。

「チャナ…ぁ…」

「もー…わかりましたよ…ビッチなら、それなりの扱いでいいんですよね?」

「あ…!い゙…ッ、ちょっと…待っ…」

指を抜かれて、後ろにカタいのが当てられて。押し拡げながら俺のナカに入ってくる感じ。苦しい…。

「そんな顔、しないでくださいッ…、罪悪感わくじゃないですか…」

「だってっ…ツラ…ッ」

「っわかりました、から…」

「ひ、ぁ…ッ!なに…っ!?」

なにこれ、今、チャニが内側に擦り付けた瞬間、身体じゅう駆け抜けた、快感。

「ここ?」

「あっ、ぅ、あ、ぁぁあッ」

ヤバい、声、出さないようにしても勝手に出ちゃう。上擦ったこんな声、自分でも聞いたことない。
入り口は痛いけど…奥、めっちゃイイ。視界ぼやけてく。気持ちいー…

「ヒョン…こうされたかったんですよね、ジニョンヒョンと、同じように…っ」

「は、ぁぁあッ…!…そー、これ、っ…あ、はぁ…、も…やば…ッ」

ジニョンヒョンと同じくらい激しく。刺激、強すぎて、まともに喋れない。

「前…っ、触ってあげる…」

「あぁっ、チャ、ナぁッ!ま、待って、ッ」

チャニの手で扱かれて、あっけなく。射精の快感と、後ろから突き上げられる快感が相まって、良すぎてどうにかなりそう。

「は、ぁ…どうですか、気分は…ッ?」

こんなの一回知ったら、やめられない。
次から、誰にしてもらえばいいの、俺…。


_
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ