君の事は必ず守るから。

□2
1ページ/2ページ

 


ハンター試験まで暫く時間があるから、それまでの間…私はカルトと過ごす事にした。




食事が終われば




「クレハ姉様ぁ!!!!」




仕事が終われば




「クレハ姉様ぁ!!!」




寝るときも




「クレハ姉様、おやすみなさい」








うん。


まじカルト天使。






ここ2日経ったが、カルトの天使さは変わらない…いや寧ろ増している気がする。


隣で眠るカルトの瞼にキスを落とし、私も眠りにつこうとした。







『……イルミ、何してんの?』




「あれ?なんだ…バレてた?」





今回は絶もしてなければ、気配もそこまで消していなかったから気付ける。


イルミは私とカルトが寝ているベットへ足音もなく近付き、私の隣に座った。




「俺の嫁が俺の弟とあらぬ関係にならないかなぁ〜と心配で見に来た」



誰が嫁だよ。さすがに今の年齢を考えたら手は出さないよ』



「ふーん…。じゃあカルトが18ぐらいになったら?」



『全力で手を出すと思う。まぁ、私その頃オバサンだから相手にしてくれるかどうか…』



 
 

私とカルトの年齢差は6歳

カルトが結婚できる年齢になった頃には私は23歳。


たぶん相手にしてくれないだろう。





『はぁ……』





隣で寝ているカルトを一瞥して、小さな溜め息を吐くとイルミが私に寄り掛かってきた。


身長の割に私と大差ない体重だから重くはないが、離れてほしいとイルミの顔を睨む。

だがイルミはそんな事全く気にも止めずにカルトを眺めている。





「ねぇ、カルトじゃなくて俺は駄目なの?」





唐突な問いかけに何の事かと眉間に皺を寄せてイルミを見詰める。


30秒程考えて、あぁ…と言葉を漏らした。





『無理。私は年下なのと私より小さい可愛い人が好きなの。』



イルミは可愛いけど、歳上だし私より大きいからね。



無表情でそう言えば、イルミの方眉がピクリと動き"ふーん"と言ってベッドに寝転がった。





「でも母さんと父さん両方身長高いから、カルトもいずれクレハの身長抜かすよ。」



『いーの。カルトは別だから』



「何それムカツク。…俺もう寝るから、おやすみ」



『……いや、自分の部屋に戻って寝ろよ




 
私の言葉を無視してイルミは布団に潜り込んだ。



こいつ……


少しイラッとしつつも、私はカルトの方に寄りイルミと距離をあけ、寝た。





 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ