テニスの王子様

□すれ違い
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俺は大石に後ろから抱きついた。
「な…に……英二…。」
色々察しろ!
甘えてんの!
「…おーいしこっち向いて。」
俺が抱きつく手を一旦離すと大石が俺の方を向いた。
「…何……?」
俺はまた抱き付いて大石の首もとに顔を埋めた。
今絶対俺顔赤いにゃ…。
「ごめん……英二。」
へ?
大石はそう言った後俺の頭を撫でて体から離した。
「……ばか!大石のばーか!」
久しぶりに休みで嬉しかったのに!
俺の体じゃもう欲情しないのかよ!
俺は寝室を出てズボンだけ履き替えて上着を着て家を飛び出した。
side大石
「…お…しー!…。」
「……ん…英二…?」
「もう12時だー!起きろー!」
12時か…でも体がまだ疲れてるな…。
「ごめん…もうちょっと寝させて…。」
ちょっとしたら英二が後ろから抱き付いてきた。
可愛いことされると困るぞ…。
「な…に……英二…。」
「…おーいしこっち向いて。」
英二が手を離したから言われた通り英二の方を向く。
若干顔をそらして。
顔なんかまともに見たら正気でいられる自信がないからな…。
1ヶ月何もしてなくてただでさえ欲求不満なのに。
「……何…?」
英二が誘ってるのは分かってるけどそれには応えられない。
すると英二はまた抱き付いてきて俺の首もとに顔を埋めた。
これ以上欲情させるのはやめてくれ……しかも顔赤いし…可愛いな…。
「ごめん……英二。」
これ以上は駄目だと思って出来るだけ優しく英二を体から離すと英二は泣きそうな顔になった。
「……ばか!おーいしのばーか!」
「…………英二っ!」
英二が出て行ってしまった…。
英二を喜ばせるために英二は傷つけるなんて…。
最悪だ…本末転倒じゃないかこれじゃあ…。
side菊丸
「ちょっと…まだ下パジャマ着てたの?」
「う〜、だって着替える余裕なかったしさー。」
今俺は不二の家にいる。
正しくは不二と手塚の家だけど。
「それで…どうしたの。珍しいよね、喧嘩するなんて。」
「別に喧嘩とかじゃないけど…。」
「じゃあどうしたの?」
若干笑みが漏れてるよ不二…。
「…不二はさ…自分の体が昔とは変わって…もう手塚が欲情してくれないんじゃないかって思ったことない?」
「ん〜…あるけど。」
「あるの!?」
「分かるよ。僕達は男だからさ、成長したら体つきが変わってきちゃうんじゃないかって思ってた。」
「何で過去系?」
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