テニスの王子様

□一世一代の
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今日は英二の18歳の誕生日。
1日一緒に過ごして今はもう夜。
コンテナの上で2人で並んで星空を見ている。
中学を出た後も二人の誕生日の時は最後はいつもこのコンテナで話す。
もう俺達どっちも18歳か…。
ここでみんなの道が分かれる。
大学に行ったり就職したり。
俺は大学へ行くけど英二はこのまま就職する。
俺達の道も分かれるんだ。
でも、結構前から同棲する約束もしてたし、ちゃんと計画もたててる。
だけどそれだけじゃ何かが足りないんだ。
ただのルームシェア友達じゃない。
“恋人”だから。
「…な、おーいし。」
「…どうした?」
「俺ね、大石が好き。」
急に言われた言葉に胸が高ぶる。
告白された時と同じ言葉。
「大石の真面目過ぎるとことか、ちょっとうざいとことか、お人好しなとことか、心配性なとことか、普通に考えたら嫌なとこだけどそれも含めて大石だから、好き。
…告白した時はさ、大石の好きなところを言ったけど…今はね大石に好きなとこがあるから好きなんじゃなくて、大石が好きなんだ。」
少し照れながらそう言った英二が月にてらされて可愛くて、綺麗で、…つい口からでた言葉。
「英二……結婚、しないか。」
ぽつりと呟いた。
「え…?」
今度は英二の方に体ごと向けてしっかりと言った。
「…俺と結婚してくれ。英二。」
英二は泣きそうな顔になって俺に抱き付いて一緒に倒れ込む。
「…っ…する…、したいッ……。」
小さいながらもはっきり聞こえた英二の返事。
嬉しくて英二を思いっきり抱きしめ返してキスをした。
人生の決断をしてしまったんだと再理解して、二人とも不安がありながらも喜びや嬉しさが勝ってしばらく二人で抱き合っていた。
そう…俺は英二と結婚するんだ。
指輪もなんの準備もしてないし、今日言おうと思ってた訳でもない。
でも心から英二と人生を過ごして行きたいと思った。
その瞬間に言えたことも俺は良かったと思ってる。
何故だろう…でも、それは多分…今、こんなにも…幸せだからだ…。

〜おまけ〜
桃ちゃんがリョーマにプロポーズしたいようです。
「うおっー!そういうのも新しいっすね!」
「大石…結婚ができる歳になってから21時間43分、1日もたたないうちにプロポーズとはな。」
「何で時間知ってるんだ!?」
「でも桃。今プロポーズしようって意識してる時点でもう英二達みたいのは出来ないよ。」
「じゃあじゃあ不二先輩達はどーだったんすか?」
「僕達は英二達とは真反対だったよ。手塚の家に呼ばれてきっちりした服きて向かい合って結婚してくださいって。」
「「「大方予想通り。」」」


×あとがき×
結婚できる歳になって即したら可愛いなという願望です。
ありがとうございました。


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