ポジティブ!

□始まり!
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「はよー。」
「おはよう颯!」
「プリッ」
多分仁王のそれはおはようなんだろうな。
「そういえばさぁ、このクラス転校生来るらしいぜぃ?」
転校生?嫌な予感しかしねぇよ。
「みんな席つけー。今日は転校生紹介するからなー。
入れー。」
「はぁい!」
はっきりいってメイク濃いしぽっちゃりでちょっとあれな子だ。
「あー…この感じ見覚えある…。」
「分かりやすいテニス部に俺ら目当てでマネに来る女じゃな。」
ブン太と仁王はちょっと嫌な顔をする。
「えっとぉ、篠崎瑠奈ですぅ。
趣味はお人形集めでぇ、料理とお裁縫が得意でぇす。これからみんなと仲良く出来るといいなぁ!」
本当だ。分かりやすい媚の売り方だなオイ。
「本当かのー?多分そう言ってろくに仕事も出来んぜよ。」
「おいテニス部に来る前提じゃねぇか。」
「いやーくるだろいあれは。すっげえ目ぇあうもん。」
「わしもじゃ。」
「…二人とも本当あーいうの嫌いだな。」
「だってどうせ先生のコネか何かで入ってきて、媚びてきて練習の邪魔して颯に迷惑かけるんだろぃ?」
「そうじゃそうじゃ。」
若干転校生が気の毒だな…。
〜部活〜
部活に行くとベンチまわりに人だかりがあったからそこに向かった。
ベンチに座る幸村を中心にレギュラーみんなが集まっていた。
「何でみんな集まってんだ?」
背中に乗っかってきた赤也を背負いながら聞く。
「颯!あー…それはな……。」
ジャッカルってその困った顔してること多いよな。
どうでもいいか。
「聞いてよ。」
「どーしたよ。」
俺は赤也を下ろして幸村の隣に座った。
「…また新しいマネ来るんだけど……。」
「あーそれ絶対俺達のクラスの転校生。」
ブン太はそう言いながら俺の足の間に座る。
「今までの奴ら全部凝縮したみたいな奴だったぜよ。」
仁王がきて俺の肩に顎を乗せながら言う。
「やめてよ嫌な想像膨らませるの。」
「いや多分予想以上なんじゃねぇか奴は。
あ、ブン太ガムやるわ。」
ブン太の口にガムをつっこむ。
「...いつもだが大家族のお父さんみたいになっているな颯。」
「柳。そういえば転校生のデータねぇの?」
「それなんだが…あまり興味がないというべきか、知りたくないというべきか。」
「転校生嫌いすぎだろ。
…まぁ今までのこと考えたらそうかもしんねぇけど。」
さんざん練習の邪魔されてきたからな。
みんなでしばらく愚痴を言っていると、転校生が歩いてくるのが見えた。
「…みんな並んで。」
幸村の一言でみんなが整列する。
こういうとこは立海の好きなところだ。
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