千本桜
□お祝い
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レムレスが会場に入った頃には、うるさいぐらいにガヤガヤしていた。
中にはお酒入りのチョコレートを食べて、開始早々酔っ払いかけている人。
アミティ「わーいわーい〜!たろしいれ〜」
…食べたのは紛れもなくアミティだが、酒入りのチョコを一.二個食べたぐらいでろれつがまらわなくなっている。
今のは‘‘楽しいね’’と言ったのであろう。
…大丈夫なのだろうか……
レムレス「みんな、少しおちつい……わぁっ!!」
フェーリ「レムレスせんぱ〜い!!」
フェーリがいきなり抱きついてきて、レムレスは体制を崩して床に尻もちをつく。
フェーリ「先輩も早くお菓子パーティに参加してくださいよ!みんなも待っていますから!」
レムレス「そ、そう?」
フェーリ「はい!!」
とても嬉しそうに返事をする。
レムレスはフェーリの言葉に甘えて残りの仕事を置いといて、パーティに参加した。
りんご「そういえばリスくま先輩、この間花畑を走り回っていたけど、何があったんですか?」
リスくま先輩「いや…チョウチョがいたから、つい……///」
そんな話にみんなは笑い転げたり、床を叩いて爆笑していた。
だがクルークはうつむいていて、なぜか冷や汗をかいていた。
レムレス「どうしたの?クルーク、具合でも悪いの?」
クルーク「な、なんでもありません…ち…ちょっと、涼んできます…」
クルークは苦しそうな表情を浮かべていて、そのまま涼んでくると一言だけ言い大きな網戸のある部屋に行って、扉を閉めて鍵をかけてしまった。
☆☆☆
ー数分後ー
みんなのはしゃぎ具合がさらに上がってきた。
レムレスはなかなか戻って来ないクルークが心配で、そっと会場を抜けてクルークのいる部屋に来た。
レムレス「クルーク?どうしたの?クルーク…?」
いくら呼んでも返事がない。
レムレスはクルークに何か起きたのかと何度も扉を叩く。
???「大丈夫だ、心配するな。あいつは元気だぞ?」
後ろから誰かに話しかけられた。
バッと後ろを振り向くと、呼んだ覚えのない人が立っていた。
マントを身につけていて髪の毛は茶色、その人の後ろからは赤い色をした魂らしきものが見えている。
そして首には鎖でついている時計のアクセサリーと見覚えのあるメガネ。
???「もしかして、僕が誰だか分からないの?君がさっきから心配して呼んでくれてたじゃないか。」
レムレス「ク…クルーク…?」
あやクル「そ!正解!!僕はクルークだよ」