千本桜
□兄様
2ページ/4ページ
昨日の事が分かっていたのか、白哉の事を後ろから強く抱きしめていて、徐々に抱きしめる強さが強くなっていく。
そして白哉の髪の毛が、恋次の涙で次第に濡れていった。
恋次が泣いているのは初めて見た。
何故泣いている?
自分の為に泣いているのか?
それとも…私の為に泣いてくれているのか?
私が貴様に冷たくあたってしまったからなのか?
それなら普段もそうでは無いのか?
お前には、私がどう映っている…………
白哉は立ち上がり、そっと恋次の頬にキスをした。
恋次は、白哉を受け入れてくれたかのように優しく微笑み、白哉を敷いてあった布団に押し倒した。
「れ…恋、んッッ……///」
「朽木隊長…いつも緋真さんの話をして嬉しそうに笑っていまスが…お、俺じゃあダメっスか?」
「んッ……………?」
白哉は少しだけ首を傾げる。
すると恋次は白哉の後ろに回り込み、白哉の背中に何かを書き始めた。
ツッ……。と線を一本、また一本と書くのと同時に、
白哉はビクッ…と身体を震わせた。