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□転校生来る!
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オレたちはヒバリさんたちの後に続いて、校舎内に入る。
「よかった〜!!ヒバリさんに噛み殺されずに済んだよ」
「ったく、十代目に迷惑かけやがって!!」
「あははは…」
しばらく話しながら歩いていたら、教室の前に辿り着いた。
「今日は余裕で遅刻にはならなかったみてーだな」
「そうだね」
そう言ってオレが扉に手をかけようとした時、扉が開いた。
目の前にはこの時間にしては珍しい人物が少し驚いた顔をして立っていた。
「あれ?エンマ!!」
「おはよう…ツナ君」
エンマは少し照れくさそうに言った。
「実は今日アーデルがはりきって…」
今日、ヒバリさんは朝から黒曜ランドに行く予定だったそうだ。
骸はD《デイモン》・スペードの戦いでの功績を認められ、復讐者(ヴィンディチェ)の牢獄から釈放されたんだ。
ヒバリさんは幻覚ではない本物の骸と過去の屈辱を晴らすため、戦いに行くので
並盛中をあけるみたいだ。…はぁ。
かわりに粛清委員会であるアーデルハイトに戦いの決着がつくまで並盛中を任せることにしたらしい。
「それで今日朝早く登校したんだ?」
「うん…」
エンマも大変だなぁ…
今日はいつもより早く登校したせいか、教室にはオレたちしかいないようだ。
「あ、そうだ!アーデルが言ってたんだけど、今日転校生が来るんだって」
「そうなんだ!!(なんか最近、転校生多いなぁ〜)」
「HR始めるぞ、席につけ〜」
「まず、今日からうちに通う事になった転校生を紹介する」
あ…エンマが言ってた転校生だ…うちのクラスだったんだ!
「どんな子だろうね〜」
「女子かな、男子かな?」
…転校生が来ると聞いてあたりが騒がしくなる。
「お前たち、静かにしろ。ほら、入ってきていいぞ」
(またマフィア関係者だったら、イヤだなぁ〜もう戦いたくないよ…)
――――――ガラガラ…
「ク、クローム!?」
「クロームちゃん!!」
「お♪」
「なっ!?」
「っ京子ちゃん…」
クロームは涙を流しながら京子ちゃんに飛びついた。
京子ちゃんは少し驚いていたけど、心配そうにクロームを抱きしめていた。
「クローム…?」
「クロームに一体、何があったってーんだ…?」