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□新しい未来へ
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「…ナ、…きろ」


……ん?
リボーンの声か…

だんだんと意識がはっきりしてきて、リボーンが何を言っていたのか分かってきた。



「ツナ、起きろ」

何度目か分からないその呼びかけにオレはうっすらと目を開け、寝ぼけた声で



「…ん、眠いからまだ寝る…」



カーテンの隙間から太陽の光が漏れていて眩しい。
ふとんから少しだけ頭をだすと、
すう…っと、冷たい冷気が一気にふとんの中に入ってきた。…寒い。


やっぱりこの時期の朝は自分の体温で温まっているふとんから出たくない。



すると、
「仕方ねぇーな。ボンゴレ式、お目覚めタイムだな。」



顔は見えないが、リボーンの口角がニヤリ、と上がった気がした…




え…すごくイヤな予感がする。身の危険を感じたオレは重たい体を起こそうとするけど体がいうことを聞かない。ヤバい……





すると、
リボーンの手にあったカメレオンのレオンが虹色に光って何かものに変わった。


まさか…ごくり。




「ツナ、起きろ!!」


「!!ちょっ、起きるから待っ…」





ゴツン…と鈍い音が部屋に響き渡るのと同時に、

「ったああぁぁ!!!」
というオレの叫び声も響き渡る。

痛さのあまり、オレは慌てて重い体を
起こす。

「イタタタ…」


どっからどう見ても赤ん坊が緑色をした10tのハンマーを片手で軽々と持っている。

「何すんだよ!」

ちょうどハンマーが当たった自分の頭をさすりながらリボーンに向かって怒鳴る。


「だってぇ、ツナが起きないんだもん」

「その喋り方ムカつくからやめろよ!」


そう、この黒いスーツを着た赤ん坊はオレの家庭教師のリボーンだ。
マフィア界最強と呼ばれる7人の赤ん坊“アルコバレーノ”の一人。その7人の中でも1番強いスゴ腕ヒットマンだ。

あっ、オレは並盛中に通ってる沢田綱吉。通称ダメツナ。昔から何をやってもダメダメなオレはそう呼ばれている。
こんなオレでも一応、イタリアの巨大マフィア…ボンゴレファミリー10代目ボス候補ということになっている。もちろん、オレはマフィアのボスになる気なんてさらさらないし、むしろ関わりたくない。でもそうも言ってはいられなかった。


つい2週間前まで、10年後の世界で壮絶な戦いを強いられていた。


いきなり10年後に飛ばされたオレ達は、未来…つまり10年後で起こっていた厳しい状況を変えるために戦った。



仲間と一緒に無事に誰一人欠けることなく現代に帰るため、世界を救うために…




「……っ」









(ユニとγ[ガンマ]、こっちの世界では元気に過ごしてるのかな……)
 

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