厨二録

□捉えたもの
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部屋へ帰るとそこで愛しいあの子が待っていてくれる
俺が帰ってくると悲しいような泣きたいような不思議な顔をして見せる

首に巻かれた服従の証が
体中に残る傷跡が
                       君が僕のものだと教えてくれる

だから僕は微笑む

―――あの子を手に入れたのは一週間前
あまりにほかの男と楽しげにはなしているから籠に入れたんだ

自由な小鳥は今僕が連れている
それが嬉しい

なのに泣けてくるのはなぜだろう
僕が恋したころのあの自由に空を舞ってた君
もう一度と願う僕を誰か罰してくれ
首に巻かれた服従の証は僕の罪
体中に走る傷跡は僕への罰
君を縛れば縛るほどちぎれるほどの痛みが僕を襲う
それでもそれすらも取り込んで
もう後には引けないのだと言い聞かせて
今日も僕は君から(自分に)自由を奪い(罰を与え)嗤う
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