貴方に触れたらサヨウナラ

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紅潮の彼女【コウチョウ×カノジョ】



「ねぇ、(名前)ってさ…――」

デートがストリートテニスに決まって2人歩きながら、俺は(名前)に話し掛けた。

うん?と、振り向いた(名前)の笑顔に顔が緩(ゆる)む。

「え…と。

好きな人とか、いるの?」

見つめられて恥ずかしくて(名前)から目をそらしながら頬をポリポリかいていると、

「いないよ」と答えが返って来て、凄く嬉しくなった。

「じゃあ、さ。年下とかって…どう?」

「年下?」

うーん…と唸(うな)る様に考え込む(名前)を、俺は食い入る様に見つめた。

年下が無理と言われたら、俺にもうチャンスが無くなる訳で、

そしたら、失恋する訳で。

「年下…無理なの?」

きっと俺は今、泣きそうな顔してる。

お願い(名前)…

俺の希望を奪わないで…――――









「年下…付き合った事無いから分からないけど、

好きになったら、年齢は関係ないのかもね」

「ホント!?」

「うんっ」

「じゃあ、俺にもチャンスあるんだ」

「…えっ?」

驚いた(名前)が急に立ち止まって、「どうしたの?」って顔を覗き込めば、

「リョーマ…今の…って…」

真っ赤になりながら、モジモジする(名前)がいた。
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