クルースニクの聖戦

□Act.5
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 音桐の右手が、琉依の乳首を摘まみつねる様にして強めに刺激し、左手は下腹部で熟れている琉依のを、先端を親指の腹でこねられた。
その刺激に、琉依は快感を感じて身体を震わす。

「あッン、ぁ、ッん」

 音桐の腰がリズミカルに前後に行き来し、朱い蕾を出たり入ったりする己の隆々とした陰茎が、目に入ると興奮を隠せない。

「んァ、あぁ、快い! ご主人さまぁ、気持ちいい」

 喘ぎ、官能に満ちた表情を浮かべた琉依は、だらしなく口を開きよだれを滴らせる。
音桐がグッと、琉依を後ろに反らす様に抱くや、律動を激しくした。

「あ゙、ああ゙、んぁッ!」

 音桐の動きが変わって、琉依も言葉にできなくなり、ただ快感に飲まれて喘ぐだけとなってゆく。
と、音桐の指が琉依の唇へと這う。

「ご主人さまぁ!」

 歓喜の声を上げ、音桐の指に噛みつき傷つけ血を滲ますと、それを舌でなめて指をしゃぶる。
血の味に自分を犯す、音桐の逞しさにうっとりとなる。

「そろそろ……」

 興奮した息遣いの音桐が耳元で漏らし、琉依の首筋へ噛みつくと二人の中で、エクスタシーが弾け全身から脳髄へ駆け巡る。

「ああ゙ぁーーッァ!」

 嬌声と共に、琉依のそこからビュッビュクと勢いよく精液が、吹き出させた。
絶頂で琉依の体内は、キツく音桐のを締めつけ射精を促すから、音桐が喘ぎ存分に中で快楽の痕を残す。
余韻を含ませながら、二人はもつれ合う様にしてベッドへ横たわり、寝転んだ。

「は……は、ご主人様」

 うっとりした表情で寝返るや、汗ばむ音桐の身体に琉依は抱き着く。
音桐も笑んで、琉依の背中を撫でてやる。

「ご主人様とのセックス、いつも気持ちよくて、快いよぉ」
「おいおい。俺は曲がりにも神父だしお前だって未成年だろうが」

 そう言っているが、琉依との乱れた状態だから説得力がなさすぎである。
音桐と琉依は、男同士にして恋人でありそして、狩人と吸血鬼という色んな禁忌を孕んだ関係だ。
けれど、二人に罪の意識は皆無に等しい。

「僕だって誰だってしたい訳じゃないよ」

 音桐と出会う前は、自分はノーマルで男となんかした事もなかった。
が、色々あって今ではすっかりと、音桐との関係に満足している。
自分を吸血鬼にしたバルバロイの相手は、嫌悪したのに音桐の使徒となるのは、拒まなかった。

「ほぉ、言うようになったな」

 音桐は返し、ニッと笑って琉依とキスする。
本来なら、狩るべき対象であった琉依を、自身の使徒にするなど出会った最初は、思いはしない。
何より、これ程に他人を身近にいれるなど稀な方だから。

「あ、そうだ。ご主人様さ、さっき誰と話していたの?」

 琉依の質問に、音桐は気まずそうな表情となり答えに詰まる。


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