森の奥にある小さな家には、赤い色のフード付き外套を纏った薬草売りが暮らしていました。
ある日、いつもの様に薬草を売りに街へ向かっていると、その途中で追い剥ぎを行う盗賊と出会いました。
驚いた薬草売りでしたが、こうも薬草売りは思ったのです。
(あぁ、これはこれは。なかなかに美味しそうな獲物ですね)
そうして、心の中で舌舐めずりをしながら、表面では怯えたフリをして相手に特製の媚薬を飲ませて、あの手この手の手管を使い堕としました。
赤ずきんの名前はレアンであり、彼の手に入れたのはロディアという。
はぁはぁと、自分自身の呼吸音が異様に響いている。
額にうっすらと汗を滲ませて、紅潮した肌と自身の肉体の火照りを感じるから、自分自身の置かれた状況下が嫌でもわかる。
「レ……レアン」
ロディアは、情けないと思いながら相手の名前を呼んだ。
今のロディアは、両腕を後頭部で縛り上げられベッドの装飾に、くくりつけられて大柄で筋骨逞しい肉体を、惜し気もなく晒しているが一番晒すべきではない箇所を、一番よく見える姿勢となっていた。
「ダメです。貴方、自分の立場をまだわかってないでしょう」
と、素っ気ない感じでロディアに返される。
視線を向けられ、レアンの目つきは少し笑っている。
心底、怒っている様子ではなかったので、ロディアはほっとした。
「わ……わかってる。でもよう、俺はその」
もごもごと言い訳をしていて、突然ロディアの中で何かが弾ける。
思わず、肩をピクリと震わせあうと声を漏らす。
それは、そそり勃つロディアのへレアンが、握った事による刺激の為だ。
「いいですか。ロディア、貴方は私のですよ。生殺与奪を握っていると」
すると、スッと笑みが消えた瞬間、ビクリとロディアは身を竦ませ顔が引き攣る。
握られているそこも、強くされ少し痛い。
「あッぅ、ッう!」
大の男が、レアンの言葉と握りだけで涙目になるので、情けなかったけれどロディアの中で、どうしようもない疼きも込み上げてくる。
脚をM字の形に革帯で固定され勃っている箇所も、容易に射精できない様に根本を革帯をつけられていた。
その為、先端よりいやらしい蜜が溢れ、先端だけでなく棹を伝いロディアの穴も、濡らしている。
「……レアン。もしかして嫉妬してくれたのか」
ロディアが言って、少し嬉しげな表情を浮かべた。
これに、レアンが黙り込み僅かに視線を逸らす。
「貴方は、私の。ただ、それだけ。それ以上もそれ以下もありません」
そう言って、ロディアをなぶっていくのだ。
今夜は、いつになく執拗に責められ、喘がされ、何度もあられもなく懇願して、レアンのを受け入れたロディアは、事終わりの後始末でその事を思い出し、何度もため息を吐き出す。