クルースニクの聖戦

□Act.5
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 琉依は、寝室の向かいにあるリビングから聞こえる声で目が覚めた。

(あれぇ……ご主人様は?)

 ふぁっと、あくびをして隣で寝ていた筈の者の姿を探す。
どうやら、リビングから聞こえる声の者が探していた主のようだ。
布団を退けると、琉依の健康的な肉体が露となる。
華奢でない細身の体格の肌には、生々しい紅い痕がいくつも残っていた。
この痕は、吸われた痕だ。
背伸びし、まだ頭がぼぉっとしてるので身体を起こしたまま、呆然としているとリビングから寝室へと、男が入ってくる。

「おはよ〜〜。ふぁっ」
「起こしたか。悪い」

 この男は、この家の主で琉依にとって養育者である、音桐 狗璃須だった。
が、二人の関係は単なる養育の関係ではない。

「わっ!」

 音桐によって、琉依の身体がベッドへ逆戻りとなるや唇に、音桐の唇が重なり吸われた。
唇だけでなく、口中へ入ってきた音桐の舌が琉依の舌に絡み、朝方にするキスとは思えない淫靡さを見せる。

「はっ……ご主人様は……まだ足りない?」

 そう言う琉依が、音桐の身体に乗ると彼の顔に尻を向け、すでに兆しを見せ始めている音桐のを口に含む。
二人はそういう関係という事だ。

「ふッ……っ!」

 己の高ぶりに、琉依の紅い舌先でチロチロとくすぐられ、唇の熱い感触に音桐の息も上がってゆく。
音桐は、自分の顔に向けられた琉依の尻の肉丘を掴み、揉んでグッと押し開く。
谷間から、覗く朱い蕾から昨夜に注いだ音桐の精液が、蜜の様に滲み滴った。

「や……ぁ、見ちゃ……だめェ」

 琉依が恥じらう声を上げたけれど、振り向いた琉依の顔には妖艶な笑みが浮かぶ。
それは、音桐に対する誘いだ。

「嫌? その割に、お前のここはいやらしくヒクついてるだろ」

 と、蕾へ指を入れるとグチュと湿っぽい音を鳴らす。
中を擦ると、途端に琉依の身体が震え喘ぐ。

「あ、あッん。ご主人……さまァ」

 音桐のから口を離し、背中を反らし悶える。
あれだけしたのに、琉依の中では情欲が燻っていた。
だから、チラリと音桐へ振り返るのだ。

「そんな目をして、俺を誘うとは。いい度胸だ」

 元より、音桐も拒む気などない。
琉依を俯せにすると、腰を高めに掲げさせる。

「あ……っ」

 自分のいやらしい箇所を、強調し音桐に見せつける様で琉依の頬が僅かに色づく。
けれど、同時にどうしようもなく疼いた。

「ふん……」

 音桐は笑み、自身のを琉依の中へ挿入する。
昨日の今日だけに、すぐに音桐のは琉依の中に馴染み、早くも淫らに締めつけた。

「あぁ……ご主人様の。熱いし……固くて」
「琉依、すっかりと身体は覚えたな」
「う……ん」

 柔襞を擦られ、奥を抉られると琉依は堪らなくなり、目を細め甘い吐息を吐き出す。


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