ショート

□変わりなんて、
1ページ/3ページ

そう、

君の変わりなんていない

君は僕にとってトクベツだ

だからこそ、

君には変わって欲しくないんだ、

そのままでいてほしい・・・




「おい、何やってるんだよ・・・」



俺の部屋には俺とにゃーさんしか居ない・・・

はず、だがなぜコイツが居るんだよ!!



『へ?なにって・・・にゃーさんのお世話?』




同業者で何本か共演している人気声優らしい・・・

まぁ、俺は苗字のこと好きで告白して今は付き合ってるけど

特に、家に来たりとかは今までなかった

どちらかと言うと苗字の家に行くことの方が多い、苗字いまだに苗字呼び出し・・・




「にゃーさんのお世話なら間に合ってるんですけど・・・てか、何で居るの?」


『何で居る・・・小野君にね

[神谷さんの家に行くと、神谷さん喜ぶ]

って言われたので来たというか・・居ます。』



居ます。ってはっきり言われてもなぁ・・・

てか、小野君の物まね上手だよ!!

DGSに出てもばれないくらい似てるよ!!



「まぁ・・良いから帰ってよ」



俺は苗字が抱えていたにゃーさんを奪い取りソファに座った苗字に背を向けて、



『なんで・・そっぽ向いちゃうんですか・・?』



私は神谷さんに会いに来たのに・・・神谷さんの笑顔が見たくて来たのに・・

迷惑だったのかな・・?



「なんでって、別にお前の方向いてる理由もないだろ!!

いいから、さっさと帰れよ」



あれ・・?

私は神谷さんにとって大切な人じゃないの?神谷さん・・彼女は一番大事って言ってたじゃない、

じゃぁ、私は彼女じゃないの?

なんでよ、やっぱり・・・



『にゃーさんの方が大切なんだ』



ふと出てしまった愚痴、でもいつも思っていたこと、



「別に・・ンな事言ってないだろ!」

『じゃぁ、私より大切な人が居るんだ、もうにゃーさんと変わりたいくらいですよっ!!』



自分でもよく解らないことを言い捨てて神谷さん宅を出た、

きっと追ってこない、追ってきても平気なようにダッシュで家に帰るというより、

駅に向かう、

そこで会った。

一番会いたくなかった人に、

見られたくない人に・・・






次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ