*BLEACH*

□『危険な遊びは密室の中で』@京剣
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「んっ……」



相手の肩がピクリと小さく反応した。



それを見て、今度は耳にふぅーっと息を吹きかける。



「ッあ…!!」



ビクッと大きく肩を跳ねさせ、身体を後ろに逸らしてくる。



まさかここまで反応が大きくなるとは
思っていなかったので、一瞬僕自身も驚いた。



しかし、直ぐに表情を戻して、また耳元で口を開く。



「剣八君…耳、弱いんだね?」



「ッ…るせぇ……」



耳まで真っ赤にして顔を背ける相手。



(…本当、剣八君って純粋で可愛いんだよねぇ…
もっと色々見たいけど、これ以上は怒るかな…?)



悶々と色々な考えが脳裏に浮かぶ。



(キスくらいなら、してくれるかな…?)



一瞬躊躇ったが、僕は彼の顔を覗き込んだ。



「ッ…!?」



予想外だった。



彼の瞳に、うっすら涙が溜まっている。



さっきの刺激のせいだろうか?



いや、でも…あんな事で、彼が涙目になるだろうか…



なんにせよ、その表情は酷く美しいものだった…




プッツン




僕の中で何かが切れた音がする。



「っ…剣八君ッ…」



僕は相手の名前を呼び、ムードもへったくれも無い、
がっつくようなキスをした。



「んっ…!?」



いきなりの事に彼は目を見開き、僕の肩を
押して強引に自分から引き離す。



「テメッ…いきなり何しやがるッ!!」



「あ…ご、ごめんよ…けどねぇ、ある意味これは、
君のせいでもあるんだよ?」



「はぁ…?」



「君の表情が綺麗すぎるから、理性が飛んだんだ…」



「なっ…お、お前……」



僕の言葉を聞いた瞬間、何かを察したのか、
彼はその場から逃げようとする。



しかし、僕はそんな彼の隙をついて両腕を拘束し、
椅子から逃げられないようにした。



「剣八君…僕、もう我慢出来ないんだけど…」



此方を睨みつけてくる相手に、僕は真剣な
表情で遠回しにヤろうと持ち掛ける。



その言葉に彼は更に顔を赤くし、口をパクパクさせる。



「あっ…ば、馬鹿ッ…俺は、まだ仕事中だっ」



「どうせ仕事なんかしないでしょ?」



「うっ…そ、そんな、事…」



なんだかハッキリしない。



僕は答えを促すように、彼の首筋に舌を這わせた。





「ひッ…はぁ……」



相手の身体がビクビクと震え、縋るように
僕の肩に額を押し当ててくる。



どうやら、感じてはいるらしい。



「可愛い反応だねぇ…」



「んッ…うる、せぇ…」



「うーん、そういう強がりなとこも良いなぁ……
ねぇ、剣八君…僕ともっと、気持ち良くなろうよ。」



僕の言葉に、彼の表情が引きつる。



僕の言いたい事が、彼にはよく分かるようだ。



「京楽、テメェ昼間っから何言ってやがるっ!!」



「良いじゃない、どうせ二人っきりだし。それに、
ここに入った時、扉にちょっとした結界も張っておいたしね?」



「最初っからヤる気満々じゃねぇか!!」



「んー、そうとも言う…かな?」



「かな?じゃねっ…んぁッ…」



相手が文句を言い終わらないうちに、
僕は再び彼の首筋に舌を這わせた。



ビクンと相手の身体が跳ねる。



僕は首筋だけでなく、鎖骨や胸元にも舌を移動させていく。



「あッ…ぅ、んぁッ…」



肌に舌が触れる度に、彼の口から甘い声が漏れる。



目線を上げると、そこには快感に耐える恋人のなんとも色っぽい顔…





(あ…これ、ちょっとヤバいかも…)



僕は彼の表情に、ドクンと心臓を跳ねさせる。



と同時に、自身のモノも反応してしまった。



「ッ……」



拘束に使っていない方の手をギュッと握り、はぁ…と息をつく。



そして、相手の頬にそっと手を添え、
高ぶる気持ちを抑えて口を開いた。



「剣八君…悪いけど、今日…抑えられそうに、ないや…ッ!」



「えっ…うわッ!!」



僕の言った事の意味が理解出来ていないらしく、
不思議そうな表情になる相手。



そんな事お構いなしに、僕は彼を椅子から立ち上がらせ、
机に押し倒してしまった。



「んッ…き、京楽…?」



「…好きだよ、剣八君…ずっと、僕の物でいて…」



「あッ……っ、うん…」



彼の反応に自然と笑みが零れ、僕はそっと口付けをした…
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