Galaxy Tales SS

□JUST
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今日の執務室は静かだ。


客も誰も来なくて、いつも顔を出しに来るジャックやエースも任務で光の国にはいない。


レオは執務机に座り、団長印の必要な書類に目を通し、印を押していた。しかし書類は堆(うずたか)く溜まっていて、すぐに終わりそうにはなかった。


彼はコーヒー片手にサラサラと目を通し印を押す。



(………………。)



とある書類を取り上げた彼の手が止まる。


「…………は?」

一読して思わず声が出てしまった。



『第六師団科学顧問設置の件について』



………そういえば。

レオは思う。

一師団に一人か二人ずつ科学局から科学専門員を派遣し、現場分析の迅速化を図るとかなんとかゾフィー司令官が言ってた気がしなくもない。

(あー………)

すっかり頭から抜け落ちていたので、そのことについて何も考えていなかった。まぁ、そこそこの実力ある研究員が選ばれて派遣されてくるんだろう………と呑気に考えていた彼は、下段の文章を見て思わず書類を取り落としそうになった。



『各師団長選任の上司令官まで報告』



………まじで。っつーか期限今日なんですけど。




師団長が選任するのには理由がある。


宇宙警備隊の直属第一〜第六師団には、大きな特色がある。

全て説明はスペース上無理があるため省くが、対になるものを挙げると、タロウ率いる第五師団は、最前線で戦う切り込み部隊的な色を含んでいる。が、ウルトラマン率いる第二師団は後方の作戦立案、補給路の整備が主な部隊である。

もちろん厳密に別れている訳ではないが、第五師団では現場を見て即決できる者、第二師団では幅広い知識を持ち、正確な判断を下せる者が必要となる。


つまり、その要望を科学局に伝え、科学局で選ばれた人員を司令部まで報告しに来い、ということらしい。









……………しくったぁぁあああ!!!!


きっちり忘れてたんですけどぉおお!!!


なんか今全部思い出した!!




しかも時間はあと3時間。


いくらあちらの用意が早いといってもおそらく間に合わない。



………どうしようか。





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