Dance In The Dark

□#2 密談
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拙者が1番驚いたのは、頭目が着物ではなく、洋服を身につけていたことだった。




無論、自分も着てはいる。が、彼(彼女?)には『和』の要素が全くといっていいほど、ない。




上にはワインレッドを少し明るくしたような地の色に淡い灰色のチェックが入ったジャケットを着、中には黒のVネックカーディガン、首元からは真っ白な襟がのぞいている。


焦茶のボトムスをはき、脚の長さと細さが強調されている。


服の色調は濃く重いのに、なんとなく清楚で中性的な印象を持つのは、細身のせいか、色白のせいか、はたまた飄々としたその振る舞いのせいか。















あと1番驚いたのは、















帯刀していないのだ。











倒幕攘夷志士ならば、持っていなければならない、武士の魂でもある、刀。







しかし、腰を見ても背中を見ても、それは全然見当たらない。



まあ、そばに護衛らしき者達が数人控えてはいるが。


護衛任せなのか?




……まぁ、頭目が剣豪という話も桂と違って全く聞かない。





ただ、本当にそうなら、
このような巨大な軍勢を率いることも、作り上げることも不可能だ。





もしかしたら…………














相当に頭がいいのかもしれない。










おそらく、









晋助以上に。




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