小説
□銀神
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「銀ちゃん…」
なんでだろう?
名前を言うだけでこんなにドキドキする。
いつから?
会った時から?
もう頭の中が銀ちゃんでいっぱいだよ。
銀ちゃんしか考えられないよ。
「神楽ぁ〜」
「銀ちゃん…!」
どうしてそんな優しい声で私を呼ぶの?
期待しちゃうよ。
「どした?元気ねぇな」
銀ちゃんの大きな手が頭をぽんぽんと撫でてくれる。
この思いは誰に伝えればいいの?
この『好き』っていうのはどうしたらいいのかな?
もう我慢しなくてもいい?銀ちゃんに『好き』って伝えてもいい?
結果は何でもいい。
銀ちゃんが私を好きじゃなくてもいい。
ただ、伝えたいんだ。
「銀ちゃん」
「何?」
「好き」
「!!」
ごめんね。きゅうに言われてもびっくりするよね。
迷惑だよね。
ギュッ 「!!」
「俺も神楽が大好きだぁぁぁぁぁ!!!!」
「!」
そんなこと言われたら泣いちゃうよ。
銀ちゃんの腕の中で泣き続けるから。
知らないよ。
「うぅ〜…銀ちゃんのこと世界で一番好きアルッ!!」
「わかったわかった!もう泣くなって!!泣き顔なんか見たかねぇよ」
「うんっ!!」
END