ラブコメその他もろもろ

□お家デート 翠視点
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 しまった。

なんでこんなことになったんだよ。

 俺は北上翠。中学3年生だ。

今俺は電車の中にいる。特急とかじゃない、普通の急行列車だ。

しかし、行き先が目的地とは全くの正反対、真逆だった。
 次の駅まであと何分だ?
 こっちの方面はあんま来ねえからな……。

ようやく駅につくと、すぐに俺が乗るべき電車がきた。
 タイミングがいい。

これで一段落できる。

 さ、到着するまで何か読むとするか。
 お、公民の資料がある。
 復習するとしよう。

だが、ひとつ気がかりがある。
 俺の腕時計が示しているのは
「午後1時30分」
 なのだ。

今日の目的、すなわち、……言うのはなれないがあいつとのデートの待ち合わせ時間は
「午後2時」
 である。

 つまりあと30分しかないのだ。
 普通なら10分あれば着くはずなのだが、方向を間違えたからいつ着くのかがわからない。

資料を半分ほど読み終えたところで、やっと駅に着いた。

 時刻は2時ジャスト。
 走れば間に合うか?
 あいつは来るの遅いだろうし……。

とにかく走る。
 向かうのは駅近くの公園。
 やっと見えてきた。

 時計塔の下が目印だったはず。
 ん、誰かいる。
 あれか?
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