短編小説

□まだ言わないけど愛してる
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翌日の収録。

久しぶりに知念と会うので
うっかり朝からソワソワしてしまった。

いつもより香水もつけすぎたかも

「久しぶり」

はにかみながら俺に近づいて来た。

・・・可愛いじゃねえか

ポーカーフェイスを気取るつもりが
速攻、満面の笑みで返してしまった。

「お前メール返せよ」

冗談めかしてそう言うと

「返信しなかったら涼介、僕の事ばっか考えてるだろうなって思って」

「わざとかよ」

「ふふ。図星でしょ?」

はい、図星ですけど。
にくたらしい奴。

「お前ふざけんなよ、俺がどれだけ・・・」

「どれだけ?」

どれだけ・・・言えるかバカ。


「うるせーお前」

「どれだけ何〜?」

「言わねーよバカ」


だめだ。
完全におちょくられてるな俺。
それでもやっぱ知念は可愛い。

・・・もういいや、おちょくられてても。


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