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□思いきって君と付き合うことにした
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放課後の教室に二人きり
絡み合う視線
強く握られた俺の手
……。
どういうつもりだい、真田?
〜思いきって君と付き合うことにした〜
『放課後、俺の教室に来てくれないか』
とヤツに呼ばれたのは昼休みだった。
珍しく俺のクラスまで訪ねて来た真田に何だろうと想像を巡らしながら、わかったと返事をしたのがつい三時間前のこと。
見事な眉間の皺を眺めながら今日はまた一段と深いねなんて軽口を叩けば『うるさいぞ』と、より一層皺を深くして帰って行く真田の背中を俺は笑いながら見送った。
それから放課後までの数時間はたんたんと流れ、慌ただしく帰って行く級友達を尻目に俺は真田のクラスへと向かった。