冗談
□一つ屋根の下C
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「どーしてもクリアできないんだよね〜、二人、手伝ってくんない?」
可愛げの欠けらもないミサのおねだりに、しかしライトは乗り気なようだった。
「そんなことだろうと思ったよ。貸してごらん、僕と竜崎にかかればなんてことないさ」
「はい、何たってLとキラですから」
とか言いながらただやってみたいだけだった二人は、我先にとストーリーモードを開始した。
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episode1
月:役職「キラ」で勝利する
「はは、早速僕の出番みたいだね。竜崎をぎゃふんと言わせてやるよ」
「あ、それ、竜崎さんがLだとは限らないから」
「えっ、そうなのか?」
「そ、そんな、じゃあ私は一体何だっていうんです」
「とりあえずお父様との信頼度を上げるといいみたい」
「分かった。…父さん、Lの情報を頼むよ」
総一郎:竜崎と相沢はLではない。
「ああ、竜崎…いきなり候補から外れて…」
言われて竜崎はさめざめと顔を撫でた(ムンクの「叫び」風)。
「私からLを取ったら何が残るって言うんです…」
「どころか皆がお前をキラに仕立て上げようとしているぞ」
「悲しくなってきました」
「松田さんも、さっきまでお前を庇ってたのに急に疑いだすし…」
「あーそれ怪しい!マッツーがLかもよ」
「松田が…L…?」
「なるほどそういうことか。よし、竜崎も誤認逮捕されてくれたようだし、松田さんを裁いてやろう」
「……(ムンク継続中)」
「やった!やっぱり松田さんがLだったぞ!…
竜崎は…崇拝者か」
「す、崇拝者って何ですか」
「キラを崇拝してる人のことだよ〜」
ドズガビーン!!!
「つまり何か、私はライト君の身代わりとなって逮捕されたわけですか?松田からライト君を守るために?」
「そういう事になるかな」
「納得できません」
爪を噛み、やぶ睨みの竜崎に、ライトは狡猾な笑みを返してみせた。
「たかがゲームにむきになって…大人気ないぞ竜崎。お前もうあれだろ?いい年なんだろう?」
「どうせ幼稚で負けず嫌いです。…覚えてらっしゃい!」
「狽ヲ、あ、らっしゃい?;」