悪夢

□10の衝撃
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ここはワイミーズハウス。

ご存じ優秀な子供たちが集められている養護施設だ。




##NAME1##は、保育士の一人として、日々子供たちの面倒を見て暮らしていた。


ロジャーと共に、今日も子供たちの部屋を回る。







「メロにおやつ取られた〜」


泣きながらしがみついてくる子供を見て、##NAME1##とロジャーは顔を見合わせた。



まただ。また、メロ。




「こぉらメロっ。どこにいるの?出てきなさーい!」


自慢の声で##NAME1##が吠えると、不貞腐れたような顔で、メロが姿を現した。


手には、食べかけのチョコレート。



「また、あんたは!!」


腰に手を当てて怖い顔を作ってやる。


「何だよ、先生は黙ってろよ」


メロに反省の色なし。


彼にしてみれば、ほんの少し(と言ってもその差は結構なものだが)年上なだけの##NAME1##に、先生面されるのが気に入らないのだろう。



勿論、##NAME1##には承知の事実だ。

こういう天の邪鬼坊主にどう接すればいいか、ちゃんと心得ている。




「チョコを取ったこと、謝りなさいよ」


「なんで僕が!ふん!」


「あれぇ?悪いことをしたら素直に謝るものだって、知らないの?」

「知らない。悪いことなんかしてないね」

「えぇ〜嘘〜皆知ってるよ?メロだけ知らないんだ?」

「!!…違う、今の嘘」


「あーっ、メロ嘘ついた!嘘ついた子はどうなるんだっけ?」



「死神に心臓取られる〜」

愉快そうに横から口を挟んだのは、マットだ。



メロは顔を真っ赤にして首を振る。


「違う違う!死神なんかいないんだからな、先生こそ嘘つきだろ!!」


その様子に、##NAME1##は自分が子供を手玉に取っていると感じられ、非常に満たされた。





これまさに天職。



##NAME1##の行く手を阻むものなど、何もないかに思えた。








そんなある日。



朝食の席に遅れてきた子供がいた。



髪も肌も、衣服でさえも真っ白なその子供は、きゅっと口を引き結んで後ろの入り口から入ってくると、無言のまま席に着いた。



##NAME1##の出番だ。
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