飛び降り指揮者
□お酒と性格
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翠と共同生活をしてからもう2ヶ月たった
翠は仕事の関係上、時々私が一人ぼっちになるときがあるけど、大体慣れた。
何の仕事しているのか、質問しても、いつもなぜかはぐらかされてしまう。
でも最近は一緒に居ることが多く、なんの仕事しているかなんて疑問に思ったことすら忘れている状態だ。
そして、自称神から貰ったカプセルでこの世界に来てから、意欲が増したけどカプセルのおかげで、なんとか保ててる。
『え?いいの!?』
そして、私は今タバコ屋に来ていた。
私が、吸いたい銘柄が、めずらしいらしく、マイナーな銘柄まで取り揃えているこの店に毎回のごとくかってたら、常連さんになっていた。
今日も、そこを訪れたら、仲良くなった店主の津祢(つね)おばさんが私を見た途端、ビンを出してきた。
「あげるよ。貰いもんだけど、あたしは飲まないからねぇ。」
なんとやさしい。
ビンを見ただけでも分かる。
焼酎だ。
たしかに、この世界に来てから飲んではいなくて、そう思ったら、飲みたくなってきた所だ。
というより、この年齢で飲んでるのは私ぐらいだろう。
『ありがとう。津祢おばさん。アイスブラスト1カートン。あ、ついでに、赤マルも1カートン買おうかな?』
翠は、私と暮らし始めてからまた煙草を吸うようになったらしい。
私のを一本吸っては再度ハマってしまい、私の煙草を取る癖が付いたらしい。
だから、この前、本当は赤マルが一番好きなんですけどね。とかほざいてた気がしたから、かって言ってあげようと思う私偉い。
「はい。ありがとうねぇ。」
私の右手には煙草。
左手には焼酎
という。なんとも、重い品物を持って、家まで歩いた。
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