君と僕。
□watch
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君をずっと見ていた。
笑った表情、哀しそうな顔
どんな顔も
素敵だった――――――――
watch
「悠太くんっ」
また誰かが悠太に声を掛けている。
悠太のクラスの前にぼんやりと立って、その様子を眺める。
今度のお相手は、
短髪でしっかりしてそうな女の子。
あんな子でも悠太に興味あるんだな。
素直な感想だと思う。
・・・少なくともオレはね。
少しばかり会話が聞こえてきた。
「悠太君、今日日直でしょ?先生が呼んでたよ。」
「え、ああ。うん。わかった、ありがとう」
「ううん。じゃあ」
・・・?
いつもの取り巻きの女子とは違った感じがした。
目も♡にしてないし、
文末に♡ついてないし、
頬も赤く染まっていない。
さらには、変な喋り方もしない。
違和感。
でも、彼女が悠太の事を好きなのは間違いではないと思う。
なんでかって?
そりゃあ、何年も同じような女の子を沢山見てきたら
覚えちゃうのも無理はない。
最初はただの違和感だけだった。