君と僕。

□ヘッドフォン
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俺の視線の先にはちょうど、


ヘッドフォンをつけている彼女が目に入る。





高校生になったら、音楽プレーヤーやら携帯やらの持込みは別に制限がない。

だから持っていること自体に不思議なことや感じる違和感はない。





でも、彼女がまわりと違うところは















アレだよね。

ヘッドフォンのつけ方。










普通ヘッドフォンって両耳をふさぐ形でできてるじゃん?

でも、彼女は左耳だけふさいで、右耳は出してる。






うーん口では説明しづらいな。






左耳は普通にヘッドフォン装備。
右耳は、ヘッドフォンの音が聞こえてくる部分を耳の裏側にかけてる。


つまり、右耳から音は聞こえてこない。







わかってもらえたかな?


わかんなくてもまぁいいか。
雰囲気で分かってください。
雰囲気大事だよね



「ねぇ千鶴」

そばに居た千鶴に話しかける。



「んーなーに?ゆっきー」

「あれ、あのヘッドフォン女子。なんて名前?」

「え!!!珍しいねゆっきーが女子に興味持つなんて!!!!!」

「あんな変なヘッドフォンの使い方してたら気にならない?」




「うーん……ゆっきーは気にしなさそう。『どうでもいいや〜』とかってフラフラどっかいきそう!!!!!!!」






…そんな元気ハツラツで答えられても。


ていうか何気失礼ですからね君?






「で、名前は?結局」

「ああ、確か…名字名前ちゃんじゃなかったかなー」



「ふーん…」

「あっ!ホラ!!聞いておいて興味なさげな顔!!!!」

「ハイハイ千鶴くんうるさいですよー」








キーキー言ってる千鶴を置いて彼女を眺める。



っていうかこの席からちょうど彼女の席が視界にドドドドドォォォーーーーーーーーーーーーンって入るから気になっただけですけどね。




















…すっげぇ変人だなって。






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