君と僕。
□ミニオンフィーユ
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俺の彼女はとんでもなく可愛い。
何アレ、この世のもの?
って思うくらい。
あ、これ贔屓目とかじゃなくてガチだから。
学校中の男に俺はうらやましがられてるね。
・・・本人は気づいてないけど。
「あ、名前。」
「祐希くん!」
少女のようなあどけなさが残る顔立ち。
まあ、いっちゃえば童顔。
でも、それを巧いことカバーしてるのが身長。
バランスが悪いなんてことはなく、丁度良い感じで平均より少し高めの身長。
ま、確実に俺よりは小さいな。
「祐希君!あのさ・・・今度の日曜日・・・」
お、吃驚した。
「日曜日?」
「あの・・・えっと・・・」
恥ずかしそうに下を向く彼女。
そして、顔を上げたかと思うと真っ赤な顔&上目遣いで言い放った。
「あ、遊びに・・・行かない?」
「え?」
予想外の言葉が、彼女の薄くて桜色をした口から放たれた。
「あ、別に、無理ならいいんだけど。」
「いや、絶対いくよ。」
なんでそんな意外かって?
俺から誘うことは有っても、彼女からさそってくることなんて、滅多にない。
これは貴重な経験だ。
何を置いても絶対行く。
「よ、よかった。一日中大丈夫?」
「うん」
「じゃあ、10時に祐希くんのお家に行くから。・・・それだけ!バイバイ。またね」
普通そういうのって男の役目じゃないの?
もう行っちゃったし、どうにもできないしさ。
あ、悠太に出かけてくるから悠太も出かけてていいって言わなくちゃ。
嗚呼、めちゃくちゃ楽しみだ。
俺はいつものポーカーフェイスを少しだけ歪めて微笑んだ。