君と僕。
□アシアト
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私は中3の夏休み、幼なじみのもとを去った。
裏切り者なんだ。
アシアト
望んで離れた訳じゃない。
けれどそんなの言い訳で。
沢山の嫌がらせに屈してしまったのは自分だ。
そうして、彼らとはなるべく距離を置いていてもう他人と同然だったのに。
「お、応援団は浅羽くんがいいよね!」
「う、うん!賛成!!!男子、誰か文句ある人いる?」
「いないよね!じゃあ、浅羽くんで決定!」
祐が固まっている。
そこまでは微笑ましかったのに。
「そうだ、肩幅計りにいかないとだよね」
「あ、じゃあ名前ちゃんお願いできる?」
「へ?」
まさか、ここで自分が指名されるなど、思ってもいなかった。
「?だって、仲良かったんでしょ?」
「ど、どこから聞いたの?そんなこと〜」
「名前ちゃんと同小の子から。」
「も、もう昔の話だよ〜」
祐に聞こえてませんように。
ちらりとそちらを見やるといつも無表情な顔を歪ませていた。
!!!!!・・・聞こえてる・・・
「ま、いいじゃん。気にしないで、お願いね?」
「あ、ちょっ・・・」
・・・・・・どうしよう。めっちゃ怒ってるよ・・・
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