王子さん家

□three
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買い物…






買い物………


買い物?















これは私が予想していた買い物とは全く違うんだけど、どういうことなのかな?













いや、普通に考えたら私がただ早とちりしていたっていうだけだと思うんだけどね?わかるよ、わかるけど…









これはない。




目の前に広がるフワッフワの可愛らしいパステルカラーの布地。というかワンピース。


もしかして、王子家の人間に女装趣味の変態が…!?!??




「お前、知ってたけどバカだよな」

「はあ!??なにこーめい、文句あんの?」

「あとそのぶっとび妄想癖いい加減どうにかしたほうがいいと思う」



誰の何が妄想癖だ。

肘鉄を一発みぞおちに落とす。
これでこーめいはおちた。




「はは、俺たちは曽良さんに着せる服、買いに来たんだよ?」



と笑う明は幼いながらになるほどイケメンの血だなと納得させるくらい整った顔をしていた。



「…それ、バイトじゃないじゃん」

意味がわからない。



「一番上の兄貴がね、今度ドレスアップした曽良さんを連れて一緒にご飯を食べに行こうって言うんだ」

「は?」

「となると、ドレスコードが必要になるでしょ?せっかくだから俺らが選んだコーディネートで参加してもらいたいと思って」


明の説明に、最初っから最後までなにひとつ納得できないでいる。

すると、こうめいも後に続いて話しだす。




「曽良ちゃん、うちに来たときえらい怒って帰ったでしょ?あれでうちの兄たちが君のこと気に入っちゃって。失礼したお詫びもかねて曽良ちゃんとお食事会したいんだって」



なるほど言われてることはわかった。



でもやっぱりそれはバイトじゃない。




不服そうな私に気が付いたのか、こうめいは苦く笑ったような顔をして言葉を続けていく。

「バイトっていうのは、俺たちの勝手で食事に付き合わせること。報酬は今日選ぶドレスコード。どう?」








ドレスコードが何を指すかなんてわからないけれど、

ドレスなんていらないし、
豪華なところのお食事だっていらない。




















「今日、帰ってもいい?」
 

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