襟足のアメピン

□本当の出会い
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昨日、明日は学校があるから

と早めにあの3人組と別れて、寮へ向かった。




幸い誰とも関わることなく、自室へ戻る。








孝に振り回されて、疲れたからかやはりご飯も食べずに深く、眠りについた。





最近まともな食事摂ってないなぁ


なんて、自分でどうにかする気なんてさらさらないことを

眠る直前考えていたと思う。















































朝。



カーテンを少し引っ張ると、漏れてくる白い光。



顔にあたるまぶしさに、思わず顔をしかめる。



ベットの上で、上半身だけ起こす。

それから、顔にかかるうっとおしい前髪を手で乱暴に後ろへかきあげる。





そんな行為は無駄で、すぐ顔の横に戻ってきてしまうけれど。










「はぁ・・・」






そんな一連の動作が終わって、数回瞬きをしてから顔を洗うために洗面所へ向かう。





目覚まし時計で確認した時刻はまだ、7時。





アッチの学校・・・波多野ではそうはいかなかったが、
壱要では寮と校舎が近いから大分ゆっくりできる。








とりあえず、昨日の帰りやけに煩いし、目立つ3人を引き連れてスーパーへ行き買ってきた食材で朝食を作る。



でも、あんまりゆっくりしていると遅刻するような時間までゆっくりしてしまうから簡単なものを。




オムレツを作って、ケチャップをかける。


レタスを千切り、サイコロ状に切った豆腐とトマトを上からコロコロと。

その上からドレッシング。






引っ越し荷物のダンボール1箱分を占領していた炊飯器で元々炊いておいたご飯を茶碗によそう。








「いただきます」



1人で、自分の作ったテキトー極まりない朝食を咀嚼していく。


久しぶりのご飯だ。










どうでもいいが、私はパンや麺類よりもご飯派だ。

ご飯万歳

とてもおいしい










さっさと制服に着替える。




波多野の男子制服は普通の学ラン。


しかし、壱要は、違う。





ダークグレーベースに、ライトグレーの細い縦縞のはいったブレザー。

真っ黒いタイ。

そしてまた黒いセーター。

普通の白シャツ。

ブレザーと同じ、ダークグレーベースに細いライトグレーのストライプのスラックス。







今は夏場だから、半袖の白シャツにネクタイ、セーターと同じ黒のベスト。

そしてスラックス。






・・・非常に着る人を選ぶ制服だと思う。

誰が考えたかなんて丸わかりだ。



紛れもなくあの理事長だろう。





かっこいい、そりゃあかっこいいさ。

でも、これは着る人によっては悲惨なことになる。マジで。





















もう半ばやけくそで制服を全て身に纏った。
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