中・短編
□距離
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むすりと愚痴た俺にセフィロスは「すまない」と謝るが、声が明らかに笑っているのがわかる。
「セフィロスが大きすぎるのが悪い…」
そう言って見上げると…「クラウドが小さいんだ」と、なんとも痛い答えが返ってきて…
更に「俺、まだ成長期だし」と反論すると、何故かヒョイっと抱き上げられ「可愛いな」と、キスをされた。
なんか納得いかない…。
そう思い、怨めし気に彼を見ていると、急に世界が反転し…呆然としていると、そのままセフィロスが自分に覆い被さってきた。
なんとも鈍い事に、そこまできて、漸く自分がソファに押し倒されている事が分かり、慌て始めるクラウド。
「ちょ、セフィロス!?」
グイグイ押し返すが、力で敵う筈がなく、まるでびくともしない。
そんな必死なクラウドにセフィロスは「誘うのが悪い」と、ニヤリと笑う。
一方クラウドは、全く見に覚えのない事に「誘ってないっ!!」と紅潮するが、セフィロスには叫びも届かず抵抗は無駄に終わった…。
憐れクラウド。
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