中・短編
□Voice
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『さて、本当に時間が無いからな…
単刀直入に言おう
クラウド…
自分を責めるな』
「えっ……」
セフィロスのその言葉に、思わず声をあげる
『きっとお前の事だから…全てが自分の所為だと、自分を責めている筈だ――』
ドクンドクンと脈打つ心音が、やけに響く
『クラウド…
俺は、お前を怨んでなどいない…
むしろ俺は…
お前が俺を止めてくれた事に、感謝している』
「っ……!?」
なんで…
だって――
『自分ではもう、どうしようも無かった…』
これは…
過去の俺に向けられた言葉だろ?
『だから…
ありがとうクラウド…』
なん…で――
『もう一度言う…
俺は、お前を怨んでなどいないから
俺達を思うのならば、
どうか微笑ってくれ…
微笑って、前を向いて、俺達の分まで生きてくれ』
「っ……ふっ…ぅ」
零れそうになる嗚咽を、必死に掌で押さえる
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