中・短編
□さくらんぼ
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「それで、出来たのか?」
そうクラウドに尋ねるが“あー”とか“うぅ…”といった返答が返ってきた
その様子に“なるほどな…”と苦笑する
「つか、旦那はできんのか?」
にやにやと笑いながら言うザックスに“愚問だな”と鼻で笑う
「へぇ〜じゃあ、ほれ…」
ずいっザックスに差し出された籠を一瞥し、その中から適当なモノを手に取った
「そう言うお前は…出来たのか…?」
口に入れる前にニヤリと笑ってザックスに視線をやると
こちらもクラウドと同様“あーι”と、言葉を濁す
その様子に“お前もか…”と溜息を吐くと、さくらんぼを口に含んだ
口許に二人の視線を感じながらも、ソレを舌を使って口内で転がす
「案外簡単だな……」
さほど時間を掛けずにソレを取り、ティシュに乗せた
「うわぁ」
「マジかよ…ι」
二者二様のコメントが、視線の先のソレに注がれる
視線の先には、きれいに蝶々結びをされた“さくらんぼのへた”
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