中・短編
□TIE -タイ-
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グラスに注がれたシャンパンを飲みながらも、警護対象の周囲に気を配る
「つかさぁ…俺達まで駆り出される必要無かったんじゃね?」
フゥと疲れた様な溜息を吐きながら言うザックスに、こちらも溜息で返す
「だろうな…
まぁ、俺達を呼んだのは…自分の力を誇示する為といった所か」
“バカバカしい”そう続けて談笑する狸共を鼻で笑い、シャンパンに口をつける
「あはは…やっぱ、そうな訳ねι」
ザックスも、タイを若干緩めながらジトリと連中を見据えて愚痴る
「で…話は戻るんだけど」
そう言って、俺が着けているタイを指差しながらニヤリと笑うザックス
「クラウドってさ…絶対に、意味わかってないよな」
その言葉に“だろうな”と微笑む
「知ったらきっと…顔真っ赤にして“そういう意味じゃありませんっ!!”て、必死に否定すんだろうなアイツ」
ザックスの言った事が容易に想像できて、思わず二人は小さく吹き出した
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