中・短編

□ピアス
2ページ/3ページ



「まぁ、そう言うな…」


開けてみろ…とクラウドに促す


パカッ--…


静かな室内に、箱の開く小さな音が微かに響く


「ピ…アス?」


箱の中には、ピアスが入っていた


しかし、クラウドはソレを確認すると、徐々に表情を曇らせていく


クラウドに、どうした?と尋ねると、小さな声で「ピアスを付ける穴が開いてない…」と返ってきた


その言葉に、セフィロスはクラウドの小さな耳にそっと触れ「綺麗な耳だ…」と耳元で囁いた


そんなセフィロスの行動と言葉に、クラウドは声も出せないのか、真っ赤な顔で口をパクパクさせている


「開けて欲しい…

嫌か……?」


いつもより真剣なセフィロスの言葉


「嫌じゃないケド…

ちょっと怖いかな…」

と言って笑うクラウドに、大丈夫…俺を信じろ――と微笑う










「大丈夫か?」


ピアスを付け終えてから、しきりに耳を触るクラウド


「う〜ん…少しジンジンするかな」


と苦笑するクラウドの頬を撫でる



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ