中・短編
□Voice
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「終わった―-…」
崩れいく景色の中、
上空を見上げ、ポツリとそう呟いた
眼下には…
既に冷たくなったアナタ
手に残る…
刺した感触
ティファに呼ばれ、その手をそちらに差し出して、仲間の手を握り返す
飛空艇のガラス越しに、溢れ出すライフストリームを眺め、今は崩れてしまったであろう場所を思い浮かべる
アナタは…
俺を怨むだろうな…
再び…自身の掌を見て自嘲気味に笑った
また、視線を上空に戻す
「セフィロス―-…」
無意識に口を吐いて出たその名前に“もう、呼ぶ資格も無いのに…”と苦笑した
ついに…
涙が流れる事は無かった
【Voice】
災厄の日から数ヵ月
「…携帯……?」
私物整理をしていると俺は、一台の携帯を見つけた
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