中・短編
□さくらんぼ
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定例会議も早々と終わり執務室へと戻ったセフィロス
そんなセフィロスの視線の先には
応接用のテーブルに置かれた大量の“さくらんぼ”が入った籠と、
何やら難しい表情をしてソファに座るザックスとクラウドの姿があった
「……何をしている?」
セフィロスの手には何故か万年筆が握られていた
さくらんぼ
「それが…難しい顔をしていた理由か…」
クラウドの淹れてくれたコーヒーを飲みながらも、口からは溜息が漏れた
「すみません…Sirが会議に行っていたというのに…」
自分の横に腰掛けながらも、申し訳なさそうに項垂れるクラウドに思わず笑みが零れる
「気にするな」
そう言ってクラウドに微笑むと、クラウドも安心した様にふわりと微笑んだ
そんな二人にザックスは自分の背後に刺さった万年筆を一瞥し“差別だ”と、ひとり項垂れた
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