NOVELS

□THE END OF WARLD
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俺、秋田馨は、そのアパートから
自転車で約30分の所に住んでいる。
父親は単身赴任で遥か彼方、
東北の青森に住んでいる。
関東の千葉県とは偉い離れている。

「じゃ、母さん、行って来る」

母さんは某有名大学で教授をしている人で、
特に地球環境や・・・
まあ、そういったことを専門としている。

「行ってらっしゃい。
晃君に、お母さんによろしく・・って言っといて」

母は屈託の無い笑顔で俺を送り出してくれた。

「わかってる。
10時頃帰ってくるから」


俺の母と、
晃の母は中学時代の同級生で、
仲が良かったらしく、
それがきっかけで俺と晃は出会った。

今では無二の親友・・・ってところだ。

「じゃ、行きますか」

ベースを背負って、
赤いマウンテンバイクを漕いでいく。


俺の母さんは何か色々寛大な人で
俺がバンドやると言い出したときも
何も反対はしなかった。

とりあえず、
勉強だけは頑張りなさい・・・
とは言われたけれど。

「♪」

今練習している歌を口ずさむ。

作曲は俺か晃で、
作詞は中学ン時仲良くなった女子二人組み、
犀鎌 由那と赤根 亜紀耶が担当している。
ギターが晃でベースが俺、
ドラムが由那でボーカルが亜紀耶が基本で、
たまに晃と亜紀耶が交代してたりする。

バンドは、
俺の日常の中で一番の楽しみだ。



「・・・・・ん?」

チャリを普段のように普通に漕いでいた俺の頭上が
突然暗くなった。

・・・・何だ?


ふと空を見ると、空が急速に黒く染まっていく。

「・・・・なんだよ、これ?」

雲でもない何かが空を埋め尽くしていく様は
見ていて面白いものではない。

「・・・・・・・やべぇ・・・よな・・」

女子二人はいつも一時間前には
部屋にいるから良いとして、
晃はどうだろう。
あいつのことだから不必要に混乱してそうだ。

とりあえず、女子にはメールを送って、
晃には電話だ。

『何があっても部屋から出るな。
落ち着けよ、すぐ行くから』

「・・・・・晃?俺・・・・
何かって?知らねぇよ。・・・
とりあえず、早く部屋に着けよ。
まずはそれからだろ」



俺は急いで残りの道を進んでいった。
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