NOVELS

□THE END OF WARLD
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初夏。

俺、高林晃は、歩いていた。
目的も無く・・とか、そういう訳ではなくて、
これから定期練習なのだ。

何のって、バンドの。

去年から友達の内で始めたバンド、
「evangel」。
中学の時からの俺達の夢で、
高校二年生になった今、
やっと始めることができるんだ。

ちなみに、
バンド名が某アニメに似てるとか言うなよ。
俺の親友で、一緒にバンドやってる秋田馨って奴が
名前付けたんだ。

「福音」て意味らしい・・・・
福音がなんだか良くわからないけど。



ま、そういうことで俺は練習兼打ち合わせで
駅から徒歩30分の安アパートに向かっている。

そのアパートは俺達がバンドの本拠地として
借りているところで、
大家さんもバンドやってるから騒音は
あんま気にしなくていい・・という話だ。

10分くらい歩いたから、
あと5分くらいかな・・・・?


と、思ったところで
不意に眩しかった地面に向こうから影が出来始める、



・・・・何だ?
今日は快晴じゃなかったか?
天気予報の嘘つき!!

が、そういう訳じゃないみたいだ。


空を見ると、
異様に黒い雲が空を
ありえないスピードで染めていく。

いや、雲かどうかさえ解らない。

妙にすんだ濃い灰色。

そう、なんというか・・・
空の色がそのまま黒くなった・・って感じ。


俺はただならぬ予感がして、
アパートまで猛ダッシュで駆けていった。
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