テニスの王子様 仁王の双子姉
□テニプリー一章ー
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私は教室に戻り、自分の席に座った。
蓮「おかえり、雅」
「ただいま。六時間目って何?」
蓮「数学。姉弟そろって賢いとかやんなっちゃう」
蓮は眉をひそめて言う。
「蓮って理数系苦手だもんね」
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなり、全員が席につく。
ガラッ
数学担当の柏木先生が入ってきた。柏木先生はとても厳しい。私語をしている生徒はもちろんのこと、寝るなんてのはもってのほかだ。
授業も終盤にさしかかったところ、とうとう耐えきれなかったのか隣の席の男の子が寝た。
それを見逃す先生ではなく
柏木「丸井!!」
と、叫んでチョークを投げる。
私も最初はチョークを投げるなんて古くて笑ってしまいそうだったが、今では全く笑えない。それは先生が投げたチョークのスピードと威力による。
ヒュッ
ゴンッ
チョークとは思えない音がなる。
丸井「いって―!!」
隣の男の子、丸井ブン太は頭をおさえて涙目になりながら先生を睨む。
丸井「何するんだよぃ!」
柏木「それはこっちのセリフだ丸井。今は何の時間かな?」
先生はニッコリしながら丸井に問う。
丸井「え、あ、いや、その……」
先生の後ろに般若が見えたのは私だけではないと思う。
柏木「今日の放課後このプリントをするように」
先生は丸井にプリントをわたす。
丸井「こんなのわかんねーよ!」
丸井はすかさず抗議するが
柏木「大丈夫だ丸井」
先生はこっちを見て笑った。あ、嫌な予感。
柏木「仁王が教えてくれる」
「え、ちょ……」
柏木「お前に拒否権はないからな」
横暴!!