神の申し子
□神の申し子 六章
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ー朝
「いよいよ、だな。」
「はい。これからが勝負ですね。」
ついに約束の日が来た。
全校生徒のまえで披露会だ。
今日は朝早くから夕闇の部屋で準備を済ませた。もちろんドッペルゲンガーをつくって、そっちは蛍と一緒に学校に行かせた。
遅刻させないように蛍を起こさせに行ったが...大丈夫か?
蛍は朝が弱い。そして、蜜柑がむかえに行ってやっと起きるぐらいなのだ。そのため、蜜柑は蛍の世話をするのが結構普通になっていた。
「おっと、そろそろ舞台に行かなきゃダメな時間か。」
時計を確認して、夕闇と一緒に瞬間移動する。丁度初等部校長の近くだったようだ。幹部生と校長達がいる場所の手前に着いた。
「お、良いとこ来たな。」
「そうですね。初等部校長の指示を仰ぎましょうか。」
いきなり現れた蜜柑と夕闇に驚く一同。それに構わず初等部校長の方に近づく蜜柑達。何かをいいたげにしていたが無視した。後で話せばいいやー、なノリだった。
「あぁ、来ましたね。ではもう始まるので合図があったら入ってきてください。」
「了解。それじゃ、それまで話しておくか。行くぞ夕闇。」
「はい、行きましょうか。」
初等部校長に確認してまた移動する。
十分も話していると出番の合図が送られてきた。
「...作戦開始ってとこか。」
ゆっくりと舞台に上がるための階段を登りながら、薄く笑い呟いた。
やっと始まった蜜柑の計画。
ーそれが学園におよぼすものは蜜柑と夕闇だけ知っているー