歌劇小説

□気付いて欲しい
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「龍ちゃん♪」



声をかければ振り向いてくれる。



「どうかしたの卓也?」



ニッコリ優しい笑顔で振り向いてくれる君が大好き!!



「ねぇねぇ、今日俺ん家来ない?」


「なんで?」


「ん〜?龍ちゃんの為にご飯でも作ろうかと思って。」



これは本当。料理は結構作れるし。



「マジ?嬉しいなぁ。」


「どう?」


「うん、い「りゅーうーちゃん♪」


『ガバッ』


「塁斗!」


「どうしたの?」



いい所で龍ちゃんに抱きついたのは塁斗だった。後ろには工くん達もいる。



「あのね、今日一緒にご飯食べに行かない?」



ニコニコ笑いながら誘う塁斗。

これはもう確信犯だ。

龍ちゃんは誘われるとなかなか断れない。

年下に懐かれている龍ちゃんは若い子を優先させることが多いし…。


絶対工くん達の仕業だ!!

分かってて塁斗を使ったんだ。




「あっ…ごめんね塁斗。今日は卓也と約束しちゃったから。」


「え〜!!まだ返事してなかったじゃん!!」


「聞いてたの?確かに返事してなかったけど、卓也のほうが先だったから…。ごめんね?」



優しく塁斗を宥める龍ちゃん。後ろの工くん達が悔しそうにしている。







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