【Ｒａｉｎｙ Ｄａｙ①】
雨の日に高い確率で出会ってしまうアノ光景
ほっとけなくて
寒そうに震えてながら泣いていて
可哀想で
涙が出てきた。
｢人間って……どうしてこうも残酷なんだろうね…｣
｢うん…身勝手で残酷だね。｣
｢この前怒られたね。｣
｢あれは元気になって暴れたからだよ。｣
｢怒られるかな？｣
｢怒られるね。｣
｢でも、ほっとけないよ…。｣
｢怒られるの覚悟してる？｣
｢うん。２人で怒られれば怖くないよ。｣
｢そうだね。俺も怖くないや。｣
震える子を腕でしっかり抱き締めて、少しでも温まるようにする。
制服が濡れて汚れたけど構わない。
怒られるのを前提に寮へ走る。
きっとみんなに怒られるだろう。
でも、そんな事気にしてられない。
だって
腕の中には小さな命が震えているから……。
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